大阪・関西万博(2025年4月13日~10月13日 184日間)で注目の1つ、イタリアパビリオンでは、首都・ローマの観光名所「コロッセオ」のようなエントランスがお出迎えする。
在大阪イタリア総領事館が6日、大阪市内でパビリオンの概要を発表した。テーマは「アートは命を再生する」。
イタリア・ルネッサンスの象徴「理想都市」の現代版を表現するという。
イタリアでは15世紀後半から16世紀にかけて、フィラレーテ、マルティーニ、スカモッツィといった建築家が多くの「理想都市」を考案していた。
■「コロッセオ」を模した外観、スピーディーな建設工程に
パビリオンは木材をベースにした優しい色調だが、建物正面は古代ローマの円形闘技場遺跡「コロッセオ」を思わせる“ローマらしい”表情をつけた。 屋上には庭園が広がり、カフェやレストランなども設ける。
大阪・関西万博をめぐっては、海外パビリオンの建設の遅れが懸念されている。イタリアは、独自のパビリオンを設計・建設する「タイプA」のカテゴリーに属している。
こうした中、イタリアは建設機材レンタル大手・西尾レントオール(本社・大阪市中央区)に建設を発注。同社はイタリアを含む複数の国から建設を請け負っており、木材を組み合わせて使う「木造モジュール工法」によって、スピーディーに進めたいとしている。
また、木材はほかの資材に比べて軽量なため、大規模な基礎工事が必要なく、工期短縮が見込まれるとしている。2023年中に着工し、2025年2月の完成を目指す。
万博における日本とイタリアの歴史で象徴的だったのは、2015年のミラノ。 「食材の力を引き出す日本の食」についてのプレゼンテーションで。日本では、あらゆる料理に「だし」が使われており、甘味、酸味、塩味、苦味に次ぐ”第5の味覚=旨味(うまみ)”として紹介された。
この日の発表会に駆け付けた石毛博行・日本国際博覧会協会事務総長は「この時、イタリアで”DASHI(だし)”という言葉が認知され、イタリアの食通の興味を誘った。今度は天下の台所・大阪で、日本の食通の方々をうならせてほしいし、多様なイタリアを発見する場となってほしい」と期待を寄せた。
■イタリアパビリオン・プロモーション動画 ※画像提供 2025年大阪・関西万博イタリア政府代表事務局
在大阪イタリア総領事館・オフィシャルサイト