カンテ選手については、「前回の神戸との対戦のときはいなかったが、浦和で試合に出れば出るほどよくなっている。“理不尽シュート”といわれるような、遠目からでも一瞬でゴールネットを揺らせるようなシュートを持っているので、完全に崩し切っていなくても、ボックスの手前でカンテ選手がボールを持てれば、シュートに行ける(のは強み)。神戸のセンターバック陣はかなりデュエルが強いと思うが、その手前のところからけっこう打たれちゃうので、かなり注意が必要」と、チーム最多の7得点をマークしているスペイン育ちの元ギニア代表ストライカーをイチ押し。
佐々木選手については、「前半戦からそれなりに試合に出ていたが、シーズンのなかで一番成長したんじゃないかと言えるくらいどんどん成長している。身体能力はもともと高かったのですが、それを使えるようになってきているのがいい」と、ヴィッセルアカデミー出身の伸び盛りのアタッカーを絶賛。「いま、A代表は海外組がほとんどだが、そういうところに食い込んでほしいなと思うくらい、ひいき目なしに注目している」と、日本代表を追いかけるサッカージャーナリストも、その能力に惚れこんでいるよう。「佐々木選手と、浦和のボランチ・日本代表MF伊藤敦樹選手がマッチアップするシーンも出てくるんじゃないかなと思っている」と、この一戦での注目の対決にも言及していました。
番組の最後にスコア予想を問われた河治さんは、「一番予想としてあり得るのはスコアレスドロー」と述べます。ただし、引き分けは浦和にとってリーグタイトルの可能性がなくなることを意味するだけに、「そこを、(浦和が)リスクと向き合いながら、0-0の予想を上回っていくのか。あるいは、神戸側がそれを突き落とすのかというところ。結局、ここで神戸と浦和が引き分けると、(2位の)横浜F・マリノスが漁夫の利を得るので。どっちが勝つか負けるかはあれど、決着をつけてほしい」と、アグレッシブな試合展開を望んでいました。
過去のJ1での対戦成績は、ヴィッセルの15勝、浦和の25勝、7つの引き分け。埼スタでもヴィッセルは4勝4分け6敗と負け越しています。しかし、2010年のJ1最終節、現監督の吉田氏の2ゴールなどで4-0と大勝し「奇跡のJ1残留」を決めた舞台は埼スタでした。また、昨シーズンの埼スタでの対戦では終了間際の槙野智章氏のゴールで2-2と引き分けに持ち込んでいます。吉田監督のもとではACLラウンド16で横浜FMに3-2と勝利した舞台としても記憶に新しいところです。
ヴィッセルは思い出深い地で勝利の凱歌をあげることができるか。それとも、大サポーターの後押しを受けた浦和がホームで意地を見せるか。決戦は11月12日(日)午後3時キックオフ予定です。