19日(日)の神戸マラソン開催までいよいよ一週間を切りました。出場するランナーの方々は、本番に向けて着々と準備を進めていることと思います。ところでみなさんは「ランナーズ銭湯」をご存知ですか。この取り組みは、神戸市内の20か所の銭湯で実施されています。ランナーは、脱衣所のロッカーに荷物を預けて、身軽にランニングを楽しむことができます。もちろん、ランニング後はシャワーを浴びて、銭湯の湯舟に浸かることができます。
今回は、施設の成り立ちや、そこで形成されている独自のコミュニティなどについて取材しました。話を聞いたのは、神戸市長田区にある「萬歳湯(まんざいゆ)」の店主・綿貫功一さん。萬歳湯は1945年創業、ランナーズ銭湯としては7年ほど前から営業を行っています。
ーーまずは、萬歳湯におけるランナーズ銭湯のしくみについて教えてください。
【綿貫さん】 ランナーの方には、入浴券を購入した後、脱衣所のロッカーに荷物を入れていただいて、(ロッカーの)鍵を外で落とさないようフロントに預けてから走りに行ってもらいます。走り終えたらまたフロントで鍵を受け取って入浴できます。
ーーランナー以外ではどのような人が利用されていますか。
【綿貫さん】 山登りをしている方も多いですね。近くに六甲全山縦走のコースがあるので、須磨から登って、西代(長田区)から降りて来ると一番近いお風呂屋さんということで、お昼過ぎから来てくれる方も多いです。山登りをする方は、脱衣所にある大きなロッカーを利用されます。
ーー神戸市のランナーズ銭湯はいつ頃誕生し、現在までにどのような変遷を遂げたのでしょうか。
【綿貫さん】 かつて神戸で開かれていた「神戸全日本女子ハーフマラソン」(2010年終了)がフルマラソンの大会として生まれ変わり、現在の神戸マラソンがスタートしたタイミングで、神戸市浴場組合連合が始めた取り組みです。当時よりは銭湯の数自体少なくなってしまいましたが、現在も神戸市にはいくつかのランナーズ銭湯が残っています。
ーーやはり19日開催の神戸マラソンに向けて利用者は増えていますか。
【綿貫さん】 そうですね。近くにコースがあるので、下見も兼ねて来られる方が多いです。今月も、3日の祝日や5日の日曜日あたりにはかなり多くの方が利用されましたよ。