「つらい経験があるからパワーが湧いてくる」 ピアニスト・西川悟平 丸岡いずみとの新番組で語る | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「つらい経験があるからパワーが湧いてくる」 ピアニスト・西川悟平 丸岡いずみとの新番組で語る

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 “7本指のピアニスト”として知られる西川悟平とフリーキャスターの丸岡いずみが、月替わりでパーソナリティを務めるラジオ番組『Open the door』(ラジオ関西、毎月第3日曜午後5時〜)が今月スタート。初回の11月19日の放送には、両氏がそろって登場した。

ピアニストの西川悟平氏(写真右)、フリーキャスターの丸岡いずみ氏(同左)
ピアニストの西川悟平氏(写真右)、フリーキャスターの丸岡いずみ氏(同左)

 放送は「学校や会社に行くのがつらいという人や、病気や経済、人間関係など、さまざまな悩みを抱えている人たちとともにポジティブな言葉・音楽を共有することで、明日への扉・未来への扉を開いていこう」との番組コンセプトに則り、西川氏の経験・エピソードを中心にトークを展開した。

 同番組での共演で初めて対面したという2人。東京2020パラリンピック閉会式で圧巻のピアノ演奏を披露した西川氏の姿を、テレビ越しに見ていたという丸岡氏は「しびれる演奏でした!」と感動しきり。声を弾ませる丸岡氏の姿に、西川氏は謙遜しながら「今日の(収録の)ほうが緊張しています」と応えつつ、自身初の担当ラジオ番組の幕開けとあって期待に胸をふくらませている様子が伺えた。

 アメリカでピアニストとしての活動を本格化させて間もないタイミングで、神経系の難病「ジストニア」を発症していることが判明した西川氏。医師からの「二度とピアノを演奏することはできない」という言葉に打ちのめされていた頃に励まされたのが、童謡『きらきら星』だったという。

 子どもたちからリクエストされた同曲を、動かすことのできた右手3本、左手2本で演奏したところ「きれいだった」とうれしい感想が寄せられたとのこと。西川氏はそこで目の当たりにした、聴こえてくる音楽に反応して歌い、踊る子どもたちの姿に「動く指だけで弾き続けよう」と決意したのだそう。

ピアノを奏でる西川悟平氏
ピアノを奏でる西川悟平氏

「『動く指がまだ5本残っている』ということに気づかせてもらった瞬間、世界が変わった」と当時を回顧した西川氏。病状は変わらなくとも、自身の心の内が変化したことで事態は少しずつ良い方向へと進み、いまでは“7本指のピアニスト”として活躍するまでに至った。

 西川氏は「長い人生の中で見ると、明日が来ることさえも嫌に感じているような体験がプラスに働くことも多くある」とした上で、「もしも自分が病気になっていなかったら、当たり前のことが当たり前で終わってしまって、小さな気づきや感謝もない浅はかな人生を送っていたかもしれない」と語り、リスナーに向けて「大変な時期があるからこそ『負けるもんか!』と踏ん張れるパワーになることもあるので、必ず良い方向に進むと信じてください」とエールを送った。

ピアニストの西川悟平氏(写真左)、フリーキャスターの丸岡いずみ氏(同右)
ピアニストの西川悟平氏(写真左)、フリーキャスターの丸岡いずみ氏(同右)

※ラジオ関西『Open the door』2023年11月19日放送回より

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