11月30日、大阪・関西万博(2025年4月13日~10月13日 184日間)の開幕まで500日を迎えた。
海外パビリオンの建設が遅れ、会場建設費の増額など、クリアすべき課題は多い。
■会場建設費、3度目の上振れあるのか
誘致が決まった2018年の当初計画での会場整備費は、愛知万博(愛・地球博 2005年)をベースにして算出した1250億円としていた。そもそも、この時点での根拠の見出し方が甘かったのでは、という見方もある。
2020年には1850億円に増額。さらに2023年10月には2350億円に上振れした。
内訳としては、資材価格や人件費の高騰が大きく、527億円増加した(資材価格は443億円、人件費は84億円)。今後、想定を超える物価上昇や自然災害対応など予期できない工事発注を想定した予備費130億円を追加。一方、工事内容の見直しや会場デザインの変更などによって157億円を圧縮(合理化・実質的にカット)した分を差し引くと、計500億円の増加となった。
運営する日本国際博覧会協会・石毛博行事務総長は「最大2350億円という”上限”を理解して頂き、その範囲内で収めるのが務め。それを超える(3度目の増額)可能性はないと明確に言っておきたい」と断言した。これらは国と大阪府・市、経済界の3者がそれぞれ負担することになる。
さらに会場整備費とは別に、800億円を超える国費の負担もある。27日の参議院予算委員会での自見英子(はなこ)万博担当相が明かした。
この内訳は▼日本(政府)館の建設費用▼発展途上国へのパビリオン出展支援▼会場警備費が主な柱だ。
■万博紹介 概要編(※映像提供・2025年日本国際博覧会協会)
■万博紹介 銀シャリ編(※映像提供・2025年日本国際博覧会協会)