Z世代をはじめ、全国で巻き起こっている“関西弁”の多用 ←ナゼ? 本来の使われ方と違うことも | ラジトピ ラジオ関西トピックス

Z世代をはじめ、全国で巻き起こっている“関西弁”の多用 ←ナゼ? 本来の使われ方と違うことも

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 ここ数年、若者を中心に全国で当たり前に浸透している「関西弁」。方言の一つにも関わらず、今やエリアに関係なく使用されています。特にZ世代の流行語ランキングには「知らんけど」や「それな」「わろた」など、関西では当たり前に使われている言葉が度々ランクイン。

 今回はそれらの関西弁が全国の若者を中心に使用されるようになったきっかけを紐解いていきます。

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 関西では会話の語尾に当たり前に「知らんけど」を付け、ある種の“ボケ”的に使用されることがあります。

【例】「今日雨らしいで、知らんけど」

 使用する際は前後の会話のテンポかつ緩急が重要になってきます。一方、全国のZ世代では主に「ネットスラング」として使用。LINEなど文面で使われることが多く、“オチ”として使われることが多いようです。中には関西弁ということを知らずに使用している人もいうそうで「面白いノリ」の一つとして流行しています。

 相手の発言に同意する際の相槌として使用されています。関西では会話の中で「ほんまそれな!」と多くの場合は強く同意するために使いますが、若者の間では相槌で使われることが多いそう。

 ちなみに同時期に流行した「あーね」という言葉は「ああ、なるほどね」の意味を持ち、こちらも相槌として使われます。発祥は福岡だと言われており、相槌用語は方言が流行することが多いようです。

 今では当たり前に使われている「わろた」。ネット界隈ではカタカナで「ワロタ」と表記され、当たり前に使用されています。「笑った」を意味する関西弁の「わろた」から誕生しました。ネットでは「○○すぎワロタ」という定型文すら存在するほど。

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 これらの関西弁はネットで頻繁に登場し、「エセ関西弁」と言われることも。阪神タイガースに由来した「猛虎弁」とも呼ばれ、コテコテの言い回しが特徴です。厳密な関西弁との違いについての定義は無いですが、本来の意味や使い方よりも、“ノリ”を意識した定型的文言である印象です。そしてそのノリは時代によって変容しますので、さらに新たな「エセ関西弁」が登場するかもしれませんね。

(文=弘松メイ)

※ラジオ関西『Clip』2023年12月7日放送回より

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