担当者によると、「人との出会いや経験を通して、“西宮”という街を愛してほしい。この自販機が、マンションにご入居の方同士が気軽にコミュニケーションをとるきっかけになれば」との願いが込められているといいます。
加えて、実家やふるさとを離れて西宮を訪れた人たちに、第2の故郷として街に親しんでほしいという思いや、異なる職種・出身地・趣味を持つ人たちとの出会いは、大きな刺激につながるとの考えも抱いているとのこと。担当者は「入居者間でのコミュニティ形成を通して、人生のなかでの気づき・発見が芽生えれば。入居者さまのQOL(Quality of life=生活の質)向上につなげていきたい」と語りました。
オンラインで仕事ができる世の中になり、日常のなかで孤独を感じている人も増えているのではないでしょうか。“ドリンク片手にちょっと立ち話”が叶う「おごり自販機」は、暮らす街に親しむきっかけを生むとともに、ひいてはそこに住む人の孤独感をなくす、あるいは和らげるツールにもなり得るのかもしれません。
(取材・文=丸安なつみ)