皆さんは髪を洗うときにシャンプーを何回プッシュしていますか? 多い方が汚れ落ちが良いのか、はたまた少なくてもしっかり洗えるものなのか……悩ましいところです。
シャンプーの適切な量について、洗髪用製品や髪の研究を行う『花王』のヘアケア研究所・研究員の杉野久実さんに聞きました。
☆☆☆☆
杉野さんいわく、前提としてシャンプーやコンディショナーの適量は「髪の長さや量」「髪や頭皮の汚れ具合」で決まるそう。
「シャンプーの場合は髪と頭皮に行きわたり泡立つくらいが“適量”とされています。コンディショナーは髪に塗布後、すすぎきった状態で全体にいきわたるようになる量が目安になります」(杉野さん)
髪の長さを基準にした場合はどうなのでしょうか?
「ミディアム(肩につかない程度)は2プッシュ。セミロング(肩から鎖骨)は3プッシュが目安です。髪の量が少ない幼児は1プッシュでも多いくらい。ちなみにロングヘアの場合は3プッシュくらいで、髪の毛自体はシャンプーの泡で覆うだけで十分行きわたっています。そのため毛先に多くつける必要はありません」(杉野さん)
適量かどうかを見極める“判断のポイント”についても聞きました。
「一つの基準として、シャンプーの泡立ちが目安となります。シャンプーが泡立っていないということは、洗い流したい油性の汚れに対して十分な量ではないということ。見た目に泡立っていても、髪の表面だけで頭皮に届いていないこともあります。頭皮まで指でしっかり触れシャンプーの泡が頭皮まで届いていることを指先で感じつつ、全体に広げることが大切です。髪で泡立ててる行為は髪が傷むため、避けましょう」と杉野さん。