ご飯のお供として人気のある梅干し。そんな梅干しの需要が近ごろ徐々に伸びているという。
これにはどのような背景があるのか、紀州南高梅をはじめとした和歌山県特産品の販売・卸売を行う会社、株式会社梅庵(本社:和歌山県田辺市、神戸支店:神戸市中央区)で取締役・営業本部長を務める西村耕次さんに話を聞いた。
西村さんによると、熱中症対策にいいということがテレビなどで紹介されている影響で、梅干しの需要が伸びているそう。また、昔と違い甘めに仕上がっているため、子どもにもより広く受け入れられているのだという。
「もともとの梅干しの原料というのは、実はほぼほぼ一つの辛い梅干しなんです。そこからメーカーや農家がいろいろな手を加え、様々な味に変化させているんです」(西村さん)
最近では、はちみつが入っているものが特に人気で、同社の顧客の7割以上はこのはちみつ梅を購入するのだそう。西村さんは「昔の酸っぱい梅干しよりも甘い傾向に流れているような感じですね」と話していた。
贈答品の取り扱いもある同社。贈答用商品をできるだけ安く買ってもらえるようにと“訳あり”という形で、近畿の郵便局約3000局で「ふるさと小包」として通年販売を行っている。また、これからの時期は同社で販売している梅昆布茶が様々な企業の年末年始の挨拶用として使われることが多いという。金のパックに十袋入っているため「縁起がいい」と選ばれているそうだ。
7年ほど前からは淡路島の玉ねぎを使ったドレッシングも展開。ボトルの注ぎ口に詰まってしまうほど玉ねぎがたっぷり入っているそうだ。3種類のラインナップは累計50万本を販売する人気ぶりなのだが、「現地で買ってもらいたい」という考えからネットでは一切販売していない。淡路島のサービスエリアや、神戸阪急(神戸市中央区)の新館の5階にある『ひょうごふるさと館』などで購入が可能だという。