クリスマス菓子「シュトーレン」 意味・食べ方知ってる? スイーツのプロが推す「ベラベッカ」って? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

クリスマス菓子「シュトーレン」 意味・食べ方知ってる? スイーツのプロが推す「ベラベッカ」って?

LINEで送る

この記事の写真を見る(5枚)

 クリスマス菓子「シュトーレン」。近年人気が高まり、パン店やパティスリーの店頭、オンラインストアなどで見かける機会が増え、この時季のSNSもにぎわせています。今回は、そんなシュトーレンを改めてひも解くとともに、今後流行が期待されるクリスマススイーツについて、ラジオ番組の中でスイーツコーディネーターの松本由紀子さんに聞きました。

 松本さんによると、シュトーレン(Stollen)はドイツ・ザクセン州のドレスデン発祥のパン菓子。本国では「シュトレン」と呼ぶそうです。「シュトレン」とはドイツ語で「坑道」の意味で、トンネル型であることからその名が付けられたといいます。14世紀の前半頃、ナウムブルク(ザクセン・アンハルト州の街)の司教に贈呈したクリスマスの贈り物が始まりとされているそう。

シュトーレン(グッドタイムパティスリーInstagramより)
シュトーレン(グッドタイムパティスリーInstagramより)

 作り方は、酵母の入った生地に、レーズンやレモンピール、オレンジピール、ナッツなどを練り込み、「焼き上げたものをバターにドボンと浸けて」(松本さん)、粉糖をまぶして仕上げます。口当たりは、パン店によるものはホロホロと軽い食感、菓子店が作るものは比較的しっとり食感が多い傾向にあるといい「(店舗ごとに)毎年少しずつブラッシュアップされています」と松本さんは伝えました。

 ちなみに、バターと粉糖で仕上げを行うのは、日持ちを良くするためとのこと。というのも、シュトーレンはもともと、アドベント(待降節=キリスト生誕を待ち望む期間)の時期、1日ごとに薄くスライスし、クリスマスまで4週間をかけて食べ進めていくものだから。松本さんの説明に番組パーソナリティは、「カウントダウンみたい」「だから日持ちがするように(なっているんですね)」と納得していました。

カット前のシュトーレン
粉糖をまぶして仕上げたシュトーレン

 そんなシュトーレンに次ぐものとして、松本さんが流行を期待しているというクリスマススイーツが「ベラベッカ」です。フランスのアルザス地方の言葉で「洋梨のパン」という意味だそう。

 主材料は、ラム酒などの酒に浸け込んだドライフルーツとナッツです。洋梨のドライフルーツを入れるのが原則とのこと。そこへほんの少しのパン生地を加え、ハンバーグのように固めたものを焼くそうです。バターが使われておらず砂糖もわずか(※1)なため、松本さんいわく「ヘルシーで、夜に食べても罪悪感が少ない」のだとか。

 スタジオに登場したのは、フランス・アルザスの店で修業を積んだシェフが営む、兵庫県西宮市のパティスリーのベラベッカ。長さ12~13センチほどの小ぶりなサイズで、シュトーレン同様にトンネル型でした。

 フルーツの甘さと酸味が生きた味わいに、試食したパーソナリティからは「フルーツ感」「“生地”というより“具材”が感じられる」との声が上がり、松本さんは「赤ワインやシャンパンのお供にもいい。ちょっと大人のイメージですね」と語りました。

※1 店や作り手によって、材料や作り方は異なります。

LINEで送る

関連記事