―――ということは、今も北陸でのシェアがほとんど?
【坂本さん】 これまでは、日本海側が8割を占めていて、残りの2割強を全国に割りふった感じでした。今も北陸で多くの人に利用されていますが、最近は関東での売り上げがトップになっています。
―――関東でのシェアが伸びた理由は?
【坂本さん】 きっかけは2つあります。2018年に、Twitter(現在のX)のトレンドで「#一般の方が誤解していること」というネタが流行っていた時期があったんです。当時、アイラップのシリーズ商品の宣伝のためにアカウントを持っていたので、商品の認知度を上げるため、トレンドに乗っかる形で「アイラップは全国区商品。ただ売上の75%が新潟、山形、富山、石川、福井に集中しているだけなの…。」という内容をTweetしたところ、予想を上回る反響を呼んだんです。
北陸の人たちからは「これ全国にあるんじゃないの!?」という驚き、(関東や関西などの)商品をまったく知らない人たちからは「これは何なのか。なんだこのデザインは」という反応。両極端な反応が、一気にバズるという現象につながりました。この現象がメディアなどの目に留まって取材が増え、全国での認知度が上がりました。
もう1つのきっかけは、ポリ袋を使った調理法が人気になり、歴史のあるアイラップに信頼感を得てもらえていることです。これらの理由から全国的に大きなシェアを得ることができました。
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北陸での認知度が高いアイラップですが、実は、大阪生まれなのだそう。Twitterのアカウントも3か月限定の運営を予定していましたが、商品普及のために2023年現在も運営を続けているそうで、フォロワー数は現在29万人を超えているのだとか。
思わぬ出来事をきっかけに、再び全国へと販路を伸ばした「アイラップ」。ほかにも、ご当地だけに根づいたまだ見ぬ商品・食べ物を探してみるのもいいかもしれません。
※ラジオ関西『Clip』2023年12月21日放送回より
(取材・文=濱田象太朗)