師走の風物詩「終い(しま)い弘法」世界遺産・京都 東寺1200年の節目、にぎわい取り戻す | ラジトピ ラジオ関西トピックス

師走の風物詩「終い(しま)い弘法」世界遺産・京都 東寺1200年の節目、にぎわい取り戻す

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こうしたアレンジメントの正月飾りも お部屋のアクセントに
カナダから訪れた女性は、娘とともに組み紐を興味深く見る

 カナダから訪れた女性は、色鮮やかな組み紐(くみひも)を興味深く眺めて手に取り「日本の文化の奥深さは、細工の繊細さなのではないか」と感心していた。

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 弘法市で賑わう境内の北西に「御影堂(みえどう)」がある。

 御影堂は、平安京の遺構を伝える東寺の広大な境内で、大伽藍の建ち並ぶ区域から北西に少し外れ、築地(ついじ)で囲まれた一角にある。空海の住房とされた。

東寺・御影堂(国宝)<2023年3月17日撮影>
修理工事が始まった東寺・御影堂<2016年10月24日撮影 ※画像提供・東寺>

 東寺では足かけ15年にわたり、境内一円の史跡や築地塀、絵画、彫刻、工芸品、古文書の修理に取り掛かった。修理件数は30にもおよび、御影堂も4年にわたる修理を施した。
 特に御影堂は屋根の檜皮の葺き替えのほか、装飾品の錺金具(かざりかなぐ)や建具を修復した。京都市文化財保護課によると、床下の解体調査時には、複数枚重ねられた近世の土師器の皿,近世以降の多くの銭貨も見つかった。

修理工事中の御影堂内部 <2017年5月16日撮影 ※画像提供・東寺>
檜皮葺き替え工事中の御影堂 <2017年5月16日撮影 ※画像提供・東寺>

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 新型コロナウイルスの感染症法上の分類が、季節性インフルエンザなどと同様に5類に引き下げられた2023年5月、世の中が少しずつ”平時”を取り戻しつつある中、東寺の境内では高僧の顔に笑みがこぼれた。

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