監督が絶賛する「雰囲気作り」と「演技力」 WEST. 重岡大毅のポテンシャルが光るミステリー作品 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

監督が絶賛する「雰囲気作り」と「演技力」 WEST. 重岡大毅のポテンシャルが光るミステリー作品

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 合宿形式の主演俳優オーディションでひとり、またひとりといなくなるサスペンス・エンターテインメント。映画『ある閉ざされた雪の山荘で』が1月12日(金)、全国ロードショーされます。

☆☆☆☆

 ある冬の日。貸し別荘に若い俳優たち7人が集まりました。劇団「水滸」のメンバー・本多雄一ら劇団員の男女6人と、フリーの役者・久我和幸です。劇団「水滸」を主宰する東郷は、舞台演出家として広く実力を認められたヒットメーカーで、今回、この別荘を使って合宿形式で劇団の次回作のオーディションを行い、主演する俳優の最終選考をすることになったのです。

「久我和幸、26歳。現在はフリーで活動しています。4日間よろしくお願いします」

 役者たちが室内に入ると、東郷がリモートで天の声のように合宿のミッションを伝えました。

「これから、或る事件が起きる」

サブ1

 東郷は大雪で閉ざされた山荘にいるという設定で、連続して起きる殺人事件を舞台のシナリオとして稽古するよう指示します。この建物には各部屋に監視カメラが据え付けられていて、役者たちの様子を東郷がチェックする仕組みです。

「人間がどう振る舞い、動くのか。肝心の心はどう動かすのか。見せて貰う。事件を解決した者が、次回公演の主役だ」

 主役は探偵を想定しているそうです。緊張する7人。彼らに食事と個室が用意され、初日が終わりました。

 翌朝、参加者の1人・笠原温子がいなくなったことが分かります。温子は、勝気な性格だとメンバーから認識されているワガママ女優です。残った6人は動揺を隠せません。そこへ東郷の声が聞こえてきました。

「事件設定。笠原温子はピアノの側で倒れていた。首にはヘッドホンのコードが巻き付いていたことから、絞殺されたと推測される。考えろ。犯人は誰だ?」

サブ3

 別荘の共有スペースで鏡に囲まれた稽古場には電子ピアノがあって、近くに長いコードのヘッドホンが落ちています。「6人の中に犯人がいる?」メンバーは疑心暗鬼に陥ります。久我は平静を装って参加者にそれとなく聞き込みをするのですが、確かな情報は得られません。そこで、本多に声をかけました。

久我「本多さん、今夜いっしょに過ごしませんか」

本多「えぇっ? 久我おまえ、そっちなの?」

久我「ん?」

本多「俺あっちだから無理」

久我「俺だってあっちですよ」

本多「どっちだよ」

 久我は互いのアリバイを確かにしようと、2日目の夜は本多と同じ部屋で寝ることを提案します。

サブ2

 その翌朝、今度は元村由梨江が姿を消しました。

「事件設定。元村由梨江は前頭部に鈍器による打撃痕があったことから、撲殺されたと推測される」

 ダイニングのテーブルには花瓶があり、血がべっとりとついていました。それは舞台の小道具で使うフェイクの血のりではなく、本物の血液でした。

 参加者たちが次々と失踪していく状況に、メンバーたちは考えます。これは架空の設定ではなく、本当の密室殺人事件ではないのか。誰かが演技のふりをして殺人をしているのではないか……。

サブ8
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