女子サッカーのINAC神戸レオネッサは、8日に行われた「2023-24 WEリーグ」第7節の日テレ・東京ヴェルディベレーザ戦で、終了間際のDF守屋都弥選手の決勝ゴールにより、1-0と勝利。リーグ戦ウインターブレイク前の上位対決を制し、首位の座をキープしました。同日夜のラジオ番組の生放送にコメント出演した守屋選手が、試合の感想などを語りました。
味の素フィールド西が丘で行われた一戦は、ラジオ番組『カンピオーネ!レオネッサ!!』(ラジオ関西)でパーソナリティーを務める元なでしこジャパンDF川上直子氏いわく、「最後まで目を離せない展開」が続いたなか、終盤の87分に均衡が破れます。INAC神戸MF松原優菜選手の鋭い縦パスに中央で反応したのは、普段は右サイドを担う守屋選手。中にポジション取りしていた背番号2は、軽やかなターンから右足を一閃。ボールはゴール左スミに決まり、これが劇的な決勝弾となりました。
試合終了直後に収録されたインタビューで、守屋選手は、「本当に決めれてよかった。(決まった瞬間は)去年のアルビレックス新潟レディース戦(2-1、90+3分に守屋選手が決勝ゴール)みたいな気持ちで、アドレナリンがめっちゃ出た感じがあった」と、本人も興奮冷めやらぬ様子。ただし、本人はその新潟L戦と同じ1月8日だったことにはインタビュー時に気付いたようで「まじですか? すごいっ! ちょっとラッキーな日なのかな」とはにかんでいました。
ゴールシーンについては「左サイドで人数を自分たちも相手もかけていた分、真ん中に(人が)いなくて、私が中に行こうかなと思ったタイミングで、優菜がいいボールをくれた」と振り返った守屋選手。インタビューの聞き手でもあるINAC神戸の安本卓史社長から「なでしこジャパンの池田太監督がご覧になっていて、あのシュートはもちろん、守備に戻るスピードをすごくほめていたよ」と伝えられると、「攻守にわたって関わることが自分の持ち味。そこは惜しみなくやっていきたいと毎試合思っている」と述べました。
ウインターブレイクを首位で迎えたことについては、「これまで引き分けで終わった試合もあり、苦しいなかでの1位だが、ベレーザとの直接対決で勝って、前半戦を終われたのは、チームとしてもよかった」と安どの様子。次週からは皇后杯の戦いでタイトル獲得を目指すことになりますが、「去年(決勝で東京NBに0-4と敗退し準優勝)の悔しさをみんな持っているし、そこを忘れてはいない。リーグとは違う雰囲気もあるが、しっかり勝ち切って優勝したい」と前を向いた守屋選手。最後に、番組リスナーに向けて、「今年は絶対に二冠を取りたいので、皆さんの力を貸してください! 今年もよろしくお願いします!」と笑顔でメッセージを送っていました。
一方、この試合について、安本社長と生放送内で電話対談した川上氏は、「山下杏也加選手の存在感と、INAC神戸DFの3選手(三宅史織選手、土光真代選手、竹重杏歌理選手)の安定感がすごくあったように感じた」と守備陣を評価。そのうえで、安本社長と同じく「みんながよかった」とチームのパフォーマンスのよさを勝利のポイントにあげていました。
現地観戦したINAC神戸のサポーターからも番組にメッセージが届き、「ゴール裏で見ていた。守屋選手のゴールで大騒ぎしたが、試合時間が見えない場所だったこともあり、『アディショナルタイムはあと何分?』『早く終わって~!』という思いが強かった。でも、終了のホイッスルが鳴った瞬間、優勝したかのような騒ぎになった。ウインターブレイク前で首位、よかった!」と、喜びの声も聞かれました。
INAC神戸の次戦は1月14日(日)の皇后杯準々決勝、新潟Lと兵庫県立三木総合防災公園陸上競技場で対戦します。キックオフは午後1時の予定です。