兵庫県の斎藤元彦知事が11日、ラジオ関西の生番組に出演し、石川県で発生した能登半島地震の被災地支援について、「阪神・淡路大震災や東日本大震災の経験とノウハウを生かして息の長い支援をしたい」と話した。
能登半島地震は1月1日に最大震度7を記録し、多くの建物が崩壊したり、道路が不通となったりした。200人を超える死者が出ており、2万数千人が避難所に身を寄せている。
兵庫県は、地震発生直後に災害警戒本部を設置。県職員を派遣して、被災地のニーズを把握し、水や食料、毛布などの必要な物資を送っている。関西広域連合は、カウンターパート方式で支援することを決め、兵庫県と神戸市は石川県珠洲市を担当することになった。現在は職員派遣の第一陣が、現地で支援活動を展開している。さらに県内市町と連携して支援本部を開設し、「オールひょうご」で支援していくことになっている。
斎藤知事は「現在は避難所の運営支援が中心だが、これからり災証明の発行、仮設住宅の建設、がれきの撤去、復興まちづくりへと息の長い支援が数年は続く。県として、特にマンパワーを派遣していくことが大事になる」と継続した支援の必要性を強調した。
また兵庫県は、被災者向けに県営住宅を60戸用意し、家賃・敷金免除で提供しており、すでに10件程度の問い合わせがあるという。被災地に何かをしたいという思いのある県民には、義援金の協力を呼び掛けた。
一方、今回の地震では道路が寸断され孤立した集落が多いことから、兵庫県でも同様の課題が浮かび上がっており、斎藤知事は「県内で起きた場合、孤立集落に物資や情報をどのように届けるのか備えていきたい」と述べた。