三戸さんは阪神・淡路大震災発生時は大学生。現役警察官としては、東日本大震災で、上司から「恩を返してこい」と指示されたことを思い出して能登へ向かった。
反省点もある。能登半島では断水、停電、通信障害などが発生し、ライフラインが寸断。冬の日本海の気候についても想像が足りなかった。地形についてもシミュレーションが不十分だった。痛切に感じたのは「場所、季節を考えた救助活動が必要なのだ」とということだった。
派遣中の心の支えは「阪神・淡路大震災を機に広域緊急援助隊が生まれたのだ」ということ。どんな時も、発祥の地・兵庫の警察官として胸を張って活動したい。東日本大震災や熊本地震、その他全国で起きた災害の被災地の警察官も、同じ思いで取り組んでいる。「これからも、高い士気で臨みたい」と誓う。