小塚部長は、自身の阪神淡路大震災被災体験や東日本大震災の教訓から、危機管理室配属時に「激甚災害時、被災現場への徒歩や車両など陸路での到達が難しい状況下で、上空からの避難誘導や、正しい情報を素早く有効に伝える方法がないか考えていた」と明かした。
また、コンピュータシステム開発を本業とする中、阪神・淡路大震災で被災したという日本コンピューターネットの沖社長は「見渡す限りがれきと化した神戸の街中を回ってコンピューターの復旧に懸命に取り組んだ経験から、災害時にドローンが役立つ可能性を感じていた」と語った。
いつ何どき起こるかわからない、忘れたころに襲ってくるのが災害。子どものうちから防災意識の向上推進を試みる産官学実践教育の重要性は、今後ますます高まりそうだ。
(取材・文=黒川良彦)