そして、FBIの“I(アイ)”は「いちご」。西脇市では、20年前に市内の篠田重一さんがいちご農家を始めるまで、いちご園はなかったが、篠田さんの呼びかけや市の支援事業でいちごを育てる農家が増え、西脇市の特産になった。現在は7軒の農園がある。品種は、兵庫県の品種「あまクイーン」や、「あきひめ」などがあり、ちょうどいちご狩りのシーズンに突入。片山市長は観光農園について「土日は予約でいっぱいになる」と、話した。
西脇市は「健幸(けんこう)都市・にしわき」を推進している。活動量計を身につけて、ウォーキングをしたり、健康づくりに関するイベントに参加したりすると、ポイントが貯まる取り組みで、片山市長は「競争しながら健康になろう、という気持ちで、私も活動量計を身につけている。市民から『市長、もっと歩かなあかんで』と発破をかけられることも」と笑顔で話した。また、「健幸運動教室Nico(ニコ)」や「健幸フォーラム」などを実施した結果、スポーツ庁の2023(令和5)年度「体力づくり優秀組織表彰・文部科学大臣賞」を受賞した。
また、国連の持続的な開発目標(SDGs)の取り組みでも評価された。日本経済新聞社の全国市区SDGs先進度調査(日経グローカル誌掲載)」で、人口5万人未満の自治体(全国241)の中で1位を2回連続獲得。片山市長は「市内の医師の数や、健康増進への取り組みが評価されたのではないか」とした。また、乗合タクシー「むすブン」が高齢者を中心に好評であることや、西脇市図書館の蔵書が、市民一人当たりの数としては県内で5番目に多いことを挙げた。さらに、飲料メーカー・サントリーと連携し、「天然水」を製造するサントリー高砂工場の水源の元となる黒田庄町の森を管理。その一環として、西脇市内で出た空のペットボトルについて、サントリーが回収し、その全てがペットボトルにリサイクルされている。片山市長は「全国のペットボトルは、6本に1本くらいしか(ペットボトルに)リサイクルされない。市民が綺麗に洗ってゴミに出している自然な行いが、1位に繋がっているのではないか」と胸を張った。
西脇市とその周辺自治体の課題として、JR加古川線の存続問題がある。特に、西脇駅と谷川駅の間は利用者が少なく、現在は、丹波市や兵庫県と連携し「加古川線、やめられま線プロジェクト」を進めている。片山市長は「自転車を電車にそのまま乗せて運んだり、家から駅、駅から学校の行き来に、無償で(自転車を)貸し出している。西脇だけでなく、兵庫県全体でそういう動きをして、ローカル線の利用を促したい」と話した。番組パーソナリティの三上公也は「阪神淡路大震災の時、どれほど加古川線の世話になったか。阪神間で全く列車に乗れなかった時の迂回路になった。それを忘れてはならない。いかに普段使いしていくか、というのが大事」と応じた。
西脇市では、2024(令和6)年2月18日に「第16回・西脇多可新人高校駅伝競争大会」が、4年ぶりに開催される。3年生が引退し、1・2年生のチームで競う大会で、大会ホームページによると、全国から男女合わせて108チームがエントリーしている(1月24日時点)。片山市長は「大会を是非見にきてほしい。合わせて、おいしい播州ラーメンや、いちごの季節にもなるので、西脇市に遊びにきて」と締めくくった。
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』2024年1月24日放送回より