観音霊場・安産祈願の寺院として知られる真言宗大本山・中山寺(兵庫県宝塚市)で3日、恒例の「星祭節分会(ほしまつり・せつぶんえ)」が開かれた。
毎年本堂の前に高さ5メートルのやぐらを組み、「福豆」に福を授かろうと多くの参拝客で賑わう。今年は参拝者への福豆は4万5000袋が用意された。
中山寺では、古くから伝わる追儺式(ついなしき・1年の厄を祓い、その年の幸せを願う儀式)で、女性が扮する観音菩薩が、貪(とん・むさぼり)・瞋(じん・いかり)・痴(ち・おろか)の3匹の鬼(煩悩)を諭し、子宝に恵まれ、金銭に恵まれ、健康で長生きに恵まれることを意味する「福・禄・寿」の善神に変わるさまを現代風にアレンジした寸劇が繰り広げられた。
観音菩薩の役は、兵庫県尼崎市の大学生・氏本聖(うじもと・ひじり)さん(20)。はじめは緊張した面持ちだったが、しだいに“鬼さばき”にも慣れてきた。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2021~22年は“豆渡し”を行い、豆まきは昨年(2023年)に復活した。宝塚歌劇のおひざ元らしく、タカラジェンヌによる華やかな豆まきが行われた時期もあった(今年は出演せず)。