意外と知らない「表と裏」 昆布や海苔にも存在 ティッシュはちょっと特別 見分け方教えます | ラジトピ ラジオ関西トピックス

意外と知らない「表と裏」 昆布や海苔にも存在 ティッシュはちょっと特別 見分け方教えます

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 お金や衣類など私たちの身の回りのものにはたいがい表面と裏面があり、そのほとんどは容易に見分けができます。しかし「これって、表・裏どっちなんだろう……」と悩むものも意外にあったりしませんか? そこで今回は、“言われてみると、どっちか分かりにくいモノ”の表と裏について調べてみました。

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【ティッシュペーパー】
 大王製紙株式会社によると、下記のように見分けるそう。

◆滑らかな面=表
◆荒い面=裏

 ティッシュやトイレットペーパーのように薄い紙を抄(す)く場合、紙を鉄板の上に乗せて乾かす作り方をすることが多く、この鉄板に接した面は滑らかになり反対面は粗く仕上がるそうです。ティッシュペーパーは裏面同士が内側を向くように2枚重ねにしてあるため、基本的には表側だけを使うことが出来るようになっています。

「ちなみにシングルのトイレットペーパーでは表面と裏面がありますので、一般的にはロールの外側の面が“ペーパーの表面”です。そちら側を使うようにすると、よりなめらかな質感と肌触りを感じていただけます」(大王製紙株式会社)

実質、両面表使いができるティッシュペーパー

【昆布】
 昆布の製造・卸売をする奥井海生堂(敦賀市)は、昆布には縦に筋状の「中帯部」という“くぼみ”が表と裏を見分ける上での手がかりだと説明。主に昆布漁師の間では下記のように見分けられているそう。

◆中帯部が「へこんでいる面」=表
◆中退部が「膨らんでいる面」=裏

 昆布は乾燥させる際に裏表が非常に大事になってくるのだそう。例えば利尻昆布の場合、収穫し干場(かんば)と呼ばれる砂利に寝かせて乾燥させる際に中帯部が膨らんでいる面、つまり裏面を上にして乾燥させるとまっすぐで綺麗な形になるのだとか。逆に中帯部がへこんでいる表目を上にしてしまうと、昆布が丸まってしまい見た目が悪くなるとのこと。

一般家庭において、ほぼ表裏を意識することが無いであろう昆布(写真提供:奥井海生堂)

【海苔】
 海苔の卸売・小売りを行う伊勢谷海苔店(横浜市)によると、海苔の表と裏は一般的に下記のように言われているとのこと。

◆光沢がありツルツルしている面=表
◆光沢がなくザラザラしている面=裏

 ところで、なぜツルツル面とザラザラ面が出来るのでしょうか?

「海苔を製造する際、乾燥機の“すのこ”へ流し込み乾燥させています。すのこに接触した面はザラザラになり、接触していない面はツルツルとした見た目になります。海苔は、裏面のザラザラしている部分が多い程『海苔足がよく立っている』と言われ、おいしいとされているんですよ」(伊勢谷海苔店)

実は裏面の仕上がり具合がおいしさに関係する海苔

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 ものの表と裏。何気ないことですが、知っておくことでちょっぴり生活の質を向上させることができるかもしれません。

※ラジオ関西『Clip』2024年2月6日放送回より

(取材・文=濱田象太朗)

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