うららかな春間近。このような季節の変わり目は、肌トラブルが起こりやすいといいます。原因はどこにあるのでしょうか。気を付けるべきことは? 今回は化粧品と肌の相性を軸として、「コープこうべ商品検査センター」の担当者に、消費者からの問い合わせ事例をもとに解説してもらいました。
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――化粧品といえば、化粧水やファンデーション、口紅が思い浮かびます。
【担当者】 化粧品は、その目的などにより、「スキンケア化粧品」「メークアップ化粧品」「ヘアケア化粧品」「歯磨き」などの種類があります。使用の対象は顔、毛髪、体、爪など。そのため、洗顔料やシャンプーなども“化粧品”とされているんです。
そんな化粧品のお問い合わせの事例です。「これまで使っていた化粧品から、別の化粧品に変えたところ、顔にかゆみや赤みが出た」という内容です。
――これまで使っていた化粧品から、別の化粧品に変えたというところが気になりますね。
【担当者】 そうですね。このお問い合わせの原因として、肌の状態との相性が考えられます。
化粧品の開発時には様々な試験を行い、製造時も厳しい品質管理を行っています。しかし、全ての方に肌トラブルが起こらないわけではなく、同じ化粧品を使っても、個人差によってトラブルが起こる人とそうでない人がいます。また、肌の状態に影響を与えるさまざまな要因によっても、肌トラブルは起こることがあるんです。
【担当者】 一つは「季節の変化」が挙げられます。季節が変わると肌の皮脂や水分量、血流などが変化します。特に春先や紫外線の強い季節は肌が過敏になりますのでご注意いただければと思います。ほかには、「年齢による変化」「病気やストレス」といった要因も肌に影響を与えます。
気を付けられることとしては「食事」があります。偏食を避け、栄養バランスの取れた食事をとることも大切ですので、ぜひご配慮いただきたく思います。
――このように気をつけていても肌トラブルが起こってしまった場合は、どうしたらいいのでしょう。
【担当者】 化粧品を使ったときに、もし、かゆみ・赤みのようなトラブルが発生した場合は、まず洗い流していただき、使用を中止してください。そのまま使い続けると症状が悪化してしまうことがあります。また、症状が続く場合は、皮膚科専門の病院への受診をお願いします。
――なるほど。「すぐに使用をやめる」ことが大切なんですね。
【担当者】 はい。次に化粧品を使う際の注意点についてお話します。初めての化粧品を使う場合や、季節の変わり目などでは、化粧品が肌に合うかどうかを確かめるため、ぜひ“試し使い”をしてください。
試し使いでは、まず化粧品を二の腕(上腕)の内側などの柔らかい部分に付けます。その後、1~2日間を目安に様子を見ます。肌の様子をよく見て、問題がないようであれば使い始めていただければと思います。もし、試し使いの際に肌トラブルが起こった場合は、すぐに洗い流してください。
――まず“試し使い”して、肌との相性を確認するのがポイントですね。ちなみに洗顔料やシャンプーのように、使用した後に洗い流すものは、付けた後に洗い流して様子を見るという方法でよいのでしょうか。
【担当者】 その通りです。洗い流して使うものは、試し使いの際も必ず洗い流して様子を見てください。「試し使いで問題がなければ、絶対にトラブルが起きない」というわけではないのですが、リスクを抑えるためにも試し使いを行っていただけたらと思います。
――そのほかに、気を付けるポイントはありますか。
【担当者】 保管方法にも注意していただきたいです。ポイントは、化粧品は基本的には常温で保管することです。ただし、商品に保管温度帯の記載がある場合はその内容に従ってください。また、使う際には手を清潔にし、一度容器から出したものは戻さないようにしてください。そして、使った後はしっかりとフタを閉めることも大切です。
――ありがとうございました。
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』より