展示を担当した神戸大学大学院工学研究科の山口秀文講師(建築・都市計画)は、「航空写真を見ても、そのポイントが今のまちのどこにあたるのか分からない人もいる。それは都市開発や戦災でまちが変化し、地域の歴史と文化の蓄積、連続性が途絶えているから」と指摘。「まちの履歴を知り、歴史的資源を掘り起こすことが大事。パネル展がそのきっかけになれば」と展示の目的を説明し、「写真をよく見ると、商店街らしきアーケードや西国街道沿いに連なる町家が見え、まちの様子が想像できる。同じ場所を歩いてみて、当時に思いをはせてもらえたら」と話した。
同倶楽部の建物は今春始まる改修工事を経て、公文書や地域歴史資料などを保存する「神戸市歴史公文書館」として、2025年度中に開館する見通し。隣に文書館の本館が新設され、同倶楽部は別館として生まれ変わる予定だ。