そして、市民から幅広く困りごとや改善点などを募るため、市内12か所に設置した「市長へのおてがみ まるちゃんポスト」には1776件(2023年5月1日~2024年5月2日)の投函があった。
このうち約2割の376件が教育や子育てに関することだったという。市長へのメッセージや、市職員への感謝の言葉が添えられたものもあった。
これらの取り組みを通じて、「市民の皆さんと対話をすればするほど、課題やニーズをよりクリアに把握することができた」と手ごたえを感じたという。こうしたことから、「(産官学、そして民との)共創元年として長期総合政策『SDGs未来安全都市明石』を作り上げる。それぞれの立場で居場所を大切にして、誰ひとり取り残さない」と新たな抱負を語った。
さらに近隣市町や兵庫県との関係についても、「競争ではなく共創」と述べ、重要課題に挙げた。泉氏は現役市長時代、SNSを通じて神戸市の子育て支援政策について批判するなどしていた。丸谷市長に代わり、その神戸市とは、2023年9月、生物多様性を守り育てる連携協定を結んだ。
そして神戸マラソンの西の折り返し地点を、明石市の大蔵海岸まで延伸することになったのも、久元喜造神戸市長が丸谷市長に呼び掛けたことで実現しようとしている。
このほか、県立明石公園内の旧図書館跡地が廃墟となっている問題では、再整備をめぐり、2024年4月に斎藤元彦兵庫県知事とともに現地視察を行い、意見交換したばかり。5月19日には市民と直接意見を交換するワークショップも予定、市民に向けてウェブでのアンケートも実施している。
さらに「子ども真ん中社会の実現」に向け、子どもの医療費無料化(所得制限なし)のみならず、不登校対策として“居場所”となるフリースペースの拡充など、丁寧な取り組みを進めたいとした。