4月26日にリニューアルオープンしたみなと神戸のランドマーク「神戸ポートタワー」(神戸市中央区)の入場者が13日、オープンから49日で10万人を突破した。
10万人目の来場者は0歳(11か月)の女の子。神戸市中央区の竹内祐太さん(37)と由莉さん(28)の長女・柚葉ちゃん。同日午後2時40分、祐太さんに抱かれて親子3人で入場ゲートをくぐったところで知らされ驚いた表情。
5階の展望フロアで記念セレモニーが開かれ、ポートタワーを運営する神戸の生活雑貨通信販売大手「フェリシモ」(神戸市中央区)のオリジナルで、ポートタワーをあしらった切り絵のタペストリーなどの記念グッズが送られた。
祐太さんと由莉さんは、4年前の結婚直後に福岡から神戸に。リニューアル前のポートタワーを2人で訪れたことがあった。この日、たまたまメリケンパークへ散歩に出かけたついでに立ち寄ったという。「一緒に楽しめる場所はないかと思っていました。リニューアルされたポートタワーに興味もあり、昨年(2023年)8月に生まれた娘を連れて3人で来ることができて感慨深く思っていたら、10万人目と聞いて光栄です。リニューアル工事もあり、ずっと外から見るだけだったので、展望フロアから見る神戸の海と山は最高です」と話した。
神戸ポートタワーは1963(昭和38)年開業。観光スポットとして人気を集め、神戸の風景に欠かせない存在に。しかし、新型コロナウイルス感染拡大前の2019(令和元)年の来場者数は約33万人。客足を伸ばすことが大きな課題となっていた。
運営母体の「神戸ウォーターフロント開発機構」(神戸市)は今回のリニューアルで、2019年の約2倍にあたる年間60万人の集客を目指している。
フェリシモの神戸ポートタワー事業本部長・小池弘之統括ディレクターは当初、10万人達成は6月末ごろと予想していた。しかし、それより半月近く早い達成に「年間目標は、ひとまず45万人を目指しているが、現実味を帯びてきた」と笑顔で話した。
開業翌年、東京オリンピックが開催された1964(昭和39)年の入場者数は約91万人とされているが、当時の状況は現在と異なり、タワーに上って降りるだけという要素が強く、単純比較ができないという。