退廃と悪徳とセクシー…各時代のレア曲からさぐるジュリー・沢田研二の魅力 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

退廃と悪徳とセクシー…各時代のレア曲からさぐるジュリー・沢田研二の魅力

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【中将】 この『架空のオペラ』は渡辺プロから独立後初のアルバムですが、美中年・ジュリーの耽美かつ退廃的なムードが底流に流れる名アルバムなんです。相当、気合いを入れて制作されたんだと思います。売れ線かと言われるとちょっと違うかもしれないけど、どの曲も濃密で激しくおすすめです。

 お次は20代前半の美青年・ジュリー。1973年にリリースされたアルバム『ある青春』の収録曲『夜の翼』です。

【橋本】 こうやって聴くと声質や歌い方がこれまでと全然違いますね! セクシーだけど若い! 30代後半のキャラクターとは別人のもうひとりのキャラクターという気がしました。

【中将】 まだまだ線が細くて、年上の女性に弄ばれてそうな感じがしますね(笑)。当時のプロデューサーの加瀬邦彦さんは、沢田さんにとにかくセクシーな歌い方をするよう注文したそうです。さっきの『女神』や『指』の時期はもう加瀬さんは外れていたんだけど、加瀬さんの指導を通して沢田さんに染みついたセクシーさが自然に発揮された感じですね。

【橋本】 沢田さんの魅力を見抜いて育てた加瀬さんのプロデュース力もすごいですね!

【中将】 沢田さんのセクシーさはこういうロックっぽい曲を歌ったときに発揮されます。同時代の他のアイドルにはない、ロックバンド出身ならではの強みですね。最後にお届けするのはそんなジュリー・ロックの中でも特にお気に入りの曲。1981年のヒット曲『ス・ト・リ・ッ・パー』のB面に収録された『ジャンジャンロック』です。

【橋本】 たしかにセクシー!

【中将】 この曲の主人公って、田舎から出てきたけど仕事をクビになってパチンコするお金もなくなったダメ男なんだけど、そんなキャラクターを歌ってもセクシーさとカッコ良さが成立するするのがすごいですよね。退廃的な曲って、歌手に表現力がないと全然歌えないですから。

【橋本】 女性ってちょっとダメな人や悪い人も好きになっちゃう傾向があるので、沢田さんの表現ってすごい沼なんですよね(笑)。母性くすぐられちゃう。

ラジオ関西『中将タカノリ・橋本菜津美の昭和卍パラダイス』収録風景

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中将タカノリ・橋本菜津美の昭和卍パラダイス | ラジオ関西 | 2024/06/28/金 12:30-12:54

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

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