日本代表選手の活躍などで、国内でも盛り上がりを見せるパリオリンピック2024。実際にパリの街はどのような様子なのでしょうか。ラジオ関西の番組『Clip』で、オリンピック開幕前から現地取材を続ける夕刊フジの山戸英州(ひでくに)記者に話を聞きました。
◆気候
山戸記者によると、この時期のパリの気温は「昼間は30℃くらい」。ただ午前中との気温差が大きく、朝は13~14℃程度まで下がる日もあって「半袖1枚では寒い」そう。フランスは湿度が低いと言いますが、気温が上がると湿度も高まるもよう。ただ、外の気温にかかわらず「地下鉄の中は暑いため、長袖で乗車すると汗をかくことも」(山戸記者)。
朝夕と日中の気温差が大きいと、選手たちがコンディションの維持に苦労するのではないかと気に懸かります。
◆厳重な警備つづく
そんな地下鉄の駅の構内はもちろん、街なかでも開会前から続くのが厳重な警備です。山戸記者によると、犯罪抑止対策として、地下鉄のメイン路線である1号線は「グラン・バレ、コンコルド広場など五輪競技会場近くの駅を全列車通過させて対応」とのこと。
また、パリ中心部や地下鉄各駅の構内では、銃やマシンガンを装備した警察官らがものものしい様子で警備にあたっています。
開会式当日の早朝には、フランス国内の高速鉄道沿線3か所で列車運行用の通信ケーブルが切断されてTGV(高速列車)などの運行が乱れ、数十万人の観光客が影響を受けたと報じられました。
「スリなどの犯罪被害も多く、閉会式や陸上種目を行うサンドニの陸上競技場地域は治安が悪いとして知られることから、日本選手団関係者も警戒を強めています」(山戸記者)
さらに、パリ中心部や会場付近は東京オリンピック同様にバリケードが設置され、迂回しなければいけない状態に。安全確保のためとはいえ日常生活には不便です。山戸記者は「一般市民が『ここを通せ!』と言ってトラブルになっているのを目撃した」そうです。