リングは各施設に向かうための通路となり、屋上には「リングスカイウォーク」と名付けられた展望できる歩道が設けられる。
木で柱と梁を組み合わせる日本古来の『貫(ぬき)』という構造を現代によみがえらせた。
『貫(ぬき)』は京都の世界遺産、清水寺・本堂(国宝)「清水の舞台」の懸造り(かけづくり)をイメージするとわかりやすく、垂直と水平を基本とする。懸造りは格子状に組まれた木材が互いに支え合い、衝撃を分散し高度な耐久性を保つことができる。
主催・運営する日本国際博覧会協会によると、当初、リングがつながるのは9月下旬の予定としていたが、順調に工程を消化し、約1か月早まったという。
今後、地上からリングへのアクセス整備として、エレベーター、エスカレーター、階段を設置(避難経路含む)する。
さらに照明の取り付けや屋根部分の植樹などを経て、2025年2月に全体が完成する見込み。
■吉村大阪府知事 愛称公募を提案
吉村洋文・大阪府知事は同日、「リングの愛称を公募すべき」と博覧会協会に提案したことを明らかにした。
吉村知事は、1970年の大阪万博のシンボルとなった太陽の塔を引き合いに、「木造リングとか大屋根リングとか、人によって異なる名前を使うのではなく、愛称を皆で決めたらいい」と述べた。
■大屋根リング・床組み上げの様子(2024年8月8日撮影 ※画像提供・日本国際博覧会協会)