6人から明確に「(自身が)パワハラを受けた」という証言は得られなかったが、
知事の叱責、舌打ちの原因について「(施策について)聞いていなかった」ことが挙げられた。
また、「人生で初めてこうした叱責を受けた」と、理不尽さを訴える証言もあった。
ある職員は、知事が定例会見(8月20日)で、アンケートに寄せられた知事のパワハラ行為の数々を否定する姿に「知事は開き直っている。腹立たしい」と話した。
百条委の奥谷謙一委員長は、委員会後に取材に応じ、「重要な証言が得られた。大変なプレッシャーもあったと思うが、しっかりと受け止めて、内容を精査したい」と話した。
斎藤知事は、さまざまなパワハラ疑惑について「業務上、必要な範囲の指導だった」と述べ、パワハラには当たらないという認識を示している。
百条委はこの点を重要な論点としており、30日に公開で行われる斎藤知事の証人尋問で、「必要な指導」に対する知事自身の認識を改めて確認するとしている。
このほか、委員からは「証言した職員の勇気に感謝したい」「(知事からの)厳しい言葉もあり、その職員が自分の無力さに対して自責の念を示しているようだ」との声もあがった。
■「公益通報の結果出るまで待てないか」進言あった?
告発文書を作成した元県民局長の男性に対する懲戒処分の経緯について証言した職員もいた。
部下が「公益通報の調査結果が出るまで処分しないほうが良いのではないか」と進言したが、県は公益通報にはあたらないと判断、処分した。
この件について斎藤知事は23日、改めて「処分は適切だった」と述べた。