斎藤元彦・兵庫県知事は27日の記者会見で、自らのパワハラを告発した文書について、元県民局長の男性(2024年7月死亡)が同年4月4日に告発(公益通報窓口に通報)後、斎藤知事自身がその調査結果を待たすに処分したことについて、「(情報公開条例に基づき)詳細な話は、基本的には非公開である」としたうえで会見で回答はせず、百条委員会で問われれば答えると話した。
この問題をめぐっては、県の人事部門が「公益通報の調査結果が出るまで、懲戒処分を待つべき」と進言したにもかかわらず、斎藤知事が調査結果を待たずに処分を検討するよう指示していたことが23日に開かれた兵庫県議会の調査特別委員会「百条委員会」の証人尋問で、職員が証言している。
その内容は、「公益通報の結果を待たずに処分できないか、(県の担当)弁護士に確認してほしい」と人事部門に指示した、というものだ。
このほか、斎藤知事から「(男性を)懲戒処分をすれば、批判の風向きが変わる」という趣旨の発言を上司から聞いた、という別の職員証言もあった。斎藤知事はこの件について「(発言をした)覚えはない」と26日の登庁時、報道各社の取材で話していた。
この日の会見で斎藤知事は、「(処分は)適切に行われた」とし、「(男性から)不服を申し立てられても、対応できるだけのものがあった」と話した。こうしたことも、「改めて百条委員会で説明する」と述べた。
百条委員会による、兵庫県職員約9700人のアンケートで、23日までに中間報告として半数近くの回答内容が公表された。このうち4割近くが斎藤知事のパワハラを見た・聞いたと答えている。
このことについて斎藤知事は、「思っている以上に庁舎内の関わりがあったことがわかった。いろいろな受け止めがあり、なったことは、私のコミュケーション不足。伝わらない言葉があり、自分なりに省みて対応すべきだった」と話した。