9月となり、秋の旅行の計画を立て始める人も多くなる時期。今年の夏、旅先として人気が高かったのがお隣の国・韓国でした。大手旅行会社による「今年の夏休みの海外旅行先」トップ10(※1)には、韓国の都市が2つ入りました。1位にソウル、6位にランクインしたのが釜山(プサン)です。特に釜山は最近SNSでも注目度がアップ。そこで、釜山のおすすめスポットやグルメについて、来たる次の旅シーズンにかけてシリーズでお届けします。2回は、松島(ソンド)海水浴場とその周辺の魅力です。
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釜山の松島海水浴場は1913年、釜山で最初に開設された海水浴場として有名で、地元の人たちから長らく愛されています。2017年6月に、海の上を走るケーブルカーが登場。それに伴い、ビーチ周辺に新しいカフェやお店も多くオープンした松島海水浴場は、いま釜山の話題の新スポットの一つに挙げられている場所です。
松島の海上を空中遊泳する「松島海上ケーブルカー」は、海水浴場東にある松林(ソンニム)公園から海水浴場西の岩南(アムナム)公園までの1.62キロメートルにわたって運行しています。海上を横切るコースとなっており、ゴンドラからは釜山松島一帯の素晴らしい風景を楽しめます。なかでも天気の良い日は、麗しいエメラルドブルーの海を眼下に望むことができます。
車体は2種類。一般のケーブルカーと、下が透明になっている“クリスタルケーブルカー”があります。クリスタルケーブルカーは透明な床越しに海が見えるため、空を飛んでいるような気分を味わえるといいます。
ケーブルカーから降りると、56万平方メートルを超える広さを誇る「岩南(アムナム)公園」があります。岩南公園は、海洋性の樹木と海岸の絶壁、そして青い海のコントラストが美しい公園です。緑に囲まれながらの散歩コースも設けられています。
そんな岩南公園と小さな無人島・東島を結ぶのが「松島龍宮吊橋」です。韓国語では「クルムタリ」=「雲の橋」と呼ばれています。
全長127メートル、幅2メートル。海面から約25メートルの高さに設けられた鉄網の橋を渡りながら、大海原や奇岩断崖の絶景を眺める感覚は、その名の通りまるで雲の上を歩くかのよう。海の真上を歩くスリルも楽しめます。
橋は、東島では上部をぐるり1周囲む展望台のような造りになっています。素晴らしい眺望に恵まれ、岩山に打ちつける波の様子や波の音など島ならではの光景を満喫する中で、島の岩場で休憩するカモメの群れなどに遭遇することもあるといいます。
豊かな自然と新たな観光スポットで多くの人を呼んでいる、釜山・松島海水浴場周辺でした。
※1 エイチ・アイ・エスによる、夏休み期間(2024年7月20日~8月31日)の予約状況をもとにした動向調査。
【取材協力】韓国観光公社
※ラジオ関西『Clip月曜日』2024年9月9日放送回より