最近の若手について尋ねられると、「私からしたらね、頭が下がりますよ。いまの若手の人は立派ですよ。素晴らしいと思いますね。これはヨイショやなしに、真面目です。ほんで、新作を作ることができる人が多いんです」と褒めちぎり。
新しく変えていくことは落語にとって良いことだと考えているそうで、その真意については、「(落語は)大衆芸能ですからね。芸術ではないんですよ。お客さんに喜んでもうてなんぼや、というのが最優先」だと語りました。
「落語ってほんまにね、特殊な芸能やと思うんです」と、露の新治さん。続けて、「(落語は)なんでもない、普通にしゃべるだけでしょ。けどね、ありとあらゆるもんがそこに描ける。座ったままでね。だから、ものすごい空間も獲得できるし、時系列も関係ないし」と話します。
今後の落語界について、「ビジュアル全盛の時代に、しゃべりと表情と所作でどこまで通じるかということ」が課題だと提言。
落語という情報提供が少ないぶんだけ、観客の想像力に依存するため、「想像力をかきたてられたとき、人間ってほんまに楽しい。お客さんとうまいことバチッとハマったときは、映画やテレビやなんやらより、それはもう、もっと違うもんを感じてもらえると思う」と落語論を展開しました。
さらに、「お客さんの頭の中のスクリーンに、ありありと絵が描けたときには、映画とかああいうビジュアルもんに負けへんだけの力を持ってる。だから(落語は)これからも続いてほしいし、続くと思ってます」と熱弁しました。
※ラジオ関西『Clip木曜日』より
「第48回東西落語名人選」
日程:9月21日(土)
時間:昼の部13:00開演(12:15開場)夜の部17:30開演(16:45開場)
会場:神戸文化ホール 中ホール
出演:
【東】三遊亭小遊三、立川談春、柳家三三
【西】桂福團治(※昼のみ)、桂文枝(※夜のみ)、笑福亭仁智、露の新治
チケット:一階席6000円、二階席5500円※全席指定
問い合わせ:神戸文化ホールプレイガイド(電話番号:078-351-3349)
※10:00~17:00(月曜日定休、月曜日が祝日の場合は翌平日が休み)