これらを体現するために世界をつなぎ、食をめぐる社会問題をどう解決するかを課題に置く。
回転ベルトには、定番の握り寿司のほか、万博参加国の中からスイス、アンゴラ、タイなど70~80か国・地域の代表的な料理をサイドメニューとして乗せる。
現在、各大使館をめぐり、試食と改良を繰り返しながらメニュー開発を進めている。
試作段階でもクオリティが高い料理もあり、万博終了後もフェアとしてくら寿司各店舗で提供できるものもあるという。
また、“スシテナブルなメニュー”として、市場に出回る量が少ないニザダイ、シイラ、ボラなどの「低利用魚」や、AI(人工知能)で給餌量やタイミングを最適化した「スマート養殖魚」、オーガニックフィッシュ(くら寿司ではすでにハマチで展開)や代替ミートなど“サステナブル(持続可能)”な食材を使った寿司も提供する。
くら寿司ではパンガシウスという東南アジア原産のナマズ科の魚も商品として提供しており、こうした低利用魚のメニュー化も欠かさない。
万博に向けた世界各国の料理にも、低利用魚を使ったメニューの開発が進んでいる。
■愛されるかゆえに、寿司が食べられなくなる?
世界の食用水産物消費量は増加を続けている。世界の1人当たり年間水産物消費量は約50年間で2倍となった。