貨物を運ぶための容器「コンテナ」。近年では物流だけでなく、宿泊施設や美術展の舞台など他の用途に活用される例も増えています。そんななか兵庫県宍粟市に、オレンジ色のコンテナがひときわ目を引く場所があります。詳しく取材しました。
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コンテナがたたずんでいるのは宍粟市山崎町。周りには、公園やドッグラン、なぜかピザ窯もあります。実はここ、全部含めてサンドイッチ専門店なのです。
サンドイッチ専門店「YAMASAND」は、元々はオーナーの山内さんが自宅の敷地内で経営していました。当時「置くだけでお店になる」と、コンテナを使用するアイデアを思いついたのだとか。2021年に現在の場所へ移転。その際も、運ぶだけで移転可能というコンテナならではの利点がありました。
店の目の前には公園が広がります。なんと、山内さんの手作りというから驚きです。「注文をいただいてからサンドイッチを作るので、その間に遊んでもらえたらいいなと思って作りました」と、山内さんは作った意図を明かしました。
山内さんの遊び心はサービスの随所に生きています。メニュー表の裏には「店長からの挑戦状」としてクイズを掲載しています。ヒントや答えは載っておらず、「このチラシがお客さん同士、お店のスタッフとの交流のきっかけになれば」と山内さん。中には、このメニュー表を目当てに訪れるお客さんもいるのだそうです。
他にも、自由に使用できるドッグラン、週末の“ピザ会”で皆でピザを焼いて味わうための窯まであらゆるものが手作り。山内さんは「このお店はみんなに楽しんでもらうために始めたので、そのための工夫や、交流できるイベントなどを積極的に企画しています」と語りました。
主力商品のサンドイッチも高い人気を誇ります。最近は登山ブーム。弁当として購入し、山頂で良い景色とともに写真に撮るお客さんや、お土産として買っていく人も多いそう。店で一番人気の「野菜ゴロゴロサンド」は、宍粟市産の新鮮野菜を10種類以上も盛り込んだ自慢の一品。季節によって中身が変わり、旬の食材を楽しめるとのことでした。