ふるさと納税の寄付金は、香美町で深刻な人口減少、少子高齢化対策にも役立てられる。「18歳までの医療費無償化や給食費の完全無償化に取り組んでいるものの、課題の解決に直ちにつながるわけではない。地域独自の産業を盛り上げるような仕組み作りや、若い人が生まれた町で働けたり、事業を起こせたりするような施策が必要」と、寄付を呼びかけた。
課題もある中で、畜産業には明るい兆しが見えるという。町内の小代区は但馬牛の原産地。全国の黒毛和種の99.9%にこの地で生まれた牛「田尻号」のDNAが受け継がれていると言われている。国連食糧農業機関(FAO)は、2023年7月「人と牛が共生する美方地域の伝統的但馬牛飼育システム」を世界農業遺産に認定した。町内の畜産農家では積極的に研修生を受け入れている。浜上町長は「研修を受けた若い人たちが独立する動きもあって、畜産に携わる人が増えてきた。この地域で新しい畜産農家としてスタートできるような仕組みづくりを頑張っていきたい」と力を込めた。
11月には松葉ガニ漁が解禁され、冬にはスキーシーズンがやってくる香美町。浜上町長は「香美町は町域が広く、山から海まで様々な魅力がある。それを活かした催し物を続けていき、全国からたくさんの人に訪れてもらいたい」と締めくくった。
※ラジオ関西「三上公也の朝は恋人」2024年9月18日放送回より