『3年目の浮気』だけの一発屋じゃない!? 「ヒロシ&キーボー」黒沢博さんが歩んだ激動音楽人生

LINEで送る

この記事の写真を見る(3枚)

【橋本】 けっこう活動されてますね! どんな曲を歌われたのか気になります!

【中将】 ですよね! 『3年目の浮気』の約半年後にリリースされたセカンドシングルは、『5年目の破局』(1983)でした。

【橋本】 前作をこすりまくってますね(笑)。女の子がめちゃ冷めた感じで「結局破局」!

【中将】 そんなにパッとする曲ではないんですが、その割にオリコン32位と検討。ヒロシ&キーボーは3年目、5年目、7年目と七五三のように不倫ソングを歌い続けます。この3か月後にリリースされたのが、『危険なクラス会(7年目の洒落)』(1983)でした。

【橋本】 「みればみれば浮気(うわき)ってみれば」……めちゃいいやんこの曲(笑)。

【中将】 最近も流行りの同窓会不倫がテーマの曲です。今も昔も人間って同じようなこと繰り返してるんですねぇ……。

【橋本】 男女って久しぶりに会えば盛り上がっちゃうものなんでしょうか?

【中将】 僕も最近、同窓会に参加してないので感覚がつかみにくいんだけど、昔抱いていた淡い思いが、お酒を酌み交わすことで燃え盛ったりするもんなんでしょうか。高橋克典さんとか黒木瞳さんが出てた『同窓会〜ラブ・アゲイン症候群』(日本テレビ)ってドラマは好きでしたけど(笑)。

【橋本】 あれは私も観てました(笑)。

【中将】 菜津美ちゃんは同窓会で再会したい人っていますか?

【橋本】 私は全然ムリですね……。でも以前、同窓会で途中で消えちゃったカップルはいましたよ。この曲みたいなノリだったんでしょうか(笑)。

【中将】 (笑)。さて、1984年にヒロシ&キーボーをコンビ解消した博さんは、時折、懐メロやバラエティーのテレビ番組に出演しながら、歌手活動を継続します。ご自身で作詞や作曲を手掛けた曲もあるのですが、地域性やテーマ性のあるものが多くて面白いです。次にご紹介するのは『横浜メリィー』(2001)。横浜の伝説の娼婦「メリーさん」を題材にした曲です。

【橋本】 メリーさん……調べてみたけど衝撃的でした……!

【中将】 メリーさんは1950年代から90年代半ばまで横浜を拠点に活動していた実在の娼婦です。フランス人形のような服装と白塗りの独特のメイクで、地域の人々にとって“生きる都市伝説”のような存在でした。横浜出所の博さんにとってもなじみ深い題材だったのかもしれません。

【橋本】 これを題材に曲を作ろうとされたのが、博さんの素敵なところですね!

【中将】 さて、博さんは2017(平成29)年にアメリカ出身シンガーのナオミ・グレースさんとヒロシ&ナオミを結成。デュエット曲『30年目の本気~懲りない男のPART2』をリリースします。

【橋本】 『3年目の浮気』を感じさせながらも現代的なお洒落なサウンドに仕上がっててすごいです!

【中将】 ラテンっぽく始まったかと思いきや、サビでリズムが変わる不思議な展開。ネタをこすりながらも、ミュージシャンとしての技量も感じられる力作だと思います。相当力を入れられたようで、この曲のPRの一環として翌2018(平成30)年、博さん初の主演映画『30年目の本気』が公開。生まれ育った横浜市の藤棚商店街を舞台に、博さん扮する元ロックスターの男が、商店街の文化祭に出場するシニアコーラスグループの指導をするというストーリー。『横浜メリィー』と言い、地元への思いも強かったんですね。

LINEで送る

関連記事