ICT・ロボット、健康・医療、空飛ぶクルマ・ドローンなど最先端の技術が集まる「国際フロンティア産業メッセ」。西日本最大級の産業総合展示会として、今年9月に神戸市内で開かれた。その中での「こうべしんきんビジネスメッセ2024」には様々な兵庫・神戸の企業が出展。
今シリーズでは、メッセを通じて発信された各企業の独自技術やサービスを全22回にわたって紹介する。第21回は神戸大学が100%出資する子会社・株式会社神戸大学イノベーション(神戸市灘区)
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人文社会系から医学部まで幅広い分野の10学部15研究科を持つ神戸大学。各学部で非常にユニークな研究を行っていることから、さまざまな業種の企業から研究依頼が舞い込むという。同社はそれらのニーズをもとに、大学で培われた技術を世の中に届ける業務を担う。主に研究者の特許・知財ライセンス契約や企業の技術課題における共同研究など、“大学と社会をつなぐ産学連携機能”を持つ。
神戸大学大学院農学研究科附属・食資源教育研究センター(兵庫県加西市)では農場施設を営む。たまねぎなどの野菜から食肉用の牛までさまざまな農畜産物や加工品を作り、近年は“神戸大学ブランド”として送り出しているのだとか。
最近では、新しい品種のじゃがいも「はりまる」に力を注ぐ。先端研究が一般の人々に知られないことは多いが、「はりまる」はポテトチップスやカレーなどの食品とコラボすることて企業や社会に貢献しているそう。同社の竹田さんは「はりまるは硬さがあるので煮崩れしないのが特徴。カレーに適したじゃがいもです」と話す。
今後について「先生方の研究を人々の暮らしに繋げ、活かし、少しでも社会貢献ができれば」と竹田さん。就職先として、学生からの注目を浴びていることについては「これからの時代に向けて研究者と企業が力を合わせ、総合大学ならではの力で考えていきたい」とメッセージを贈った。
※ラジオ関西『こうべしんきん三上公也の企業訪問』2024年10月15日放送回より
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