落語家・桂團治郎(かつら・だんじろう)がこのたび、妹弟子である桂米舞(かつら・まいまい)がパーソナリティーをつとめるラジオ番組に出演。落語家として芸歴15周年を迎えた現在の気持ちや、米舞の印象についてなどさまざまなトークを繰り広げました。
桂米團治の一番弟子で、米舞の兄弟子にあたる團治郎さん。團治郎さんの印象について尋ねられた米舞は、「とにかく嫌なところがない。(團治郎)兄さんってめっちゃ優しいんですよ。人に対して悪口を言ってるところを聞いたことがない」と熱弁。
ところが、「これだけ褒めといたら團治郎兄さんの気ぃよくなるかな?」と少々余計なひと言もポツリ。冗談を言えるほどに仲がいい様子がうかがえました。
2009年に入門し、今年で15周年を迎えた團治郎さん。節目を迎えたいま、改めて落語について思うことを尋ねると、このように語りました。
「“落語とは”というのは、一生考える課題やと思うんです。(答えは)まだ見つからない。わからないですね。でも、落語というのは1人でいろいろなことをするわけであって、それを見てお客さんが楽しんでくれる。昔からこれが好きやったから(落語を)やらしてもらってますけど、やればやるほど、『なんで落語家になったんやろ』みたいな難しさというのにぶち当たります」(團治郎さん)
若いころと現在で変わっていることもあるそうで、「今まで自分が生きてきたことが全部出る」とコメント。かつては師匠から教わったことをやり続け、それを染み込ませたうえで新しくやってきたのだそう。その後は自分らしさを加えたうえでいろいろと挑戦してみるものの、「まったくウケない」ことを明かし、15年続けてきたからこその難しさを語りました。
米舞に向けて、兄弟子としてのアドバイスを送るシーンもみられました。
「この2年間、いろいろとしてきていますけど、『とりあえず落ち着いて、諸先輩方からのアドバイスを聞いて励みなさい』というのはもうずっと言ってましたね。いまはちょっとマシになってきましたけど、3つ物事を言われると思考停止する子やったんですよ。『着物が畳めてないで』『お茶入れなあかんで』『師匠動いてるで』と言われると、『どれから先にしたらいいんですか!』みたいな」(團治郎さん)
團治郎さんの言葉を受け、米舞は「本当にずっとご迷惑をおかけしています」と小さくなるばかりでした。