堯然法親王は、京都の三十三間堂を管理する京都五箇室門跡のひとつ、妙法院で住職も務めた。
菅原道真を祀る北野天満宮は、明治維新まで五箇室門跡の曼殊院の住職が別当(管理・監督する役目)をつかさどっていた。
応聖寺にはこの時代、五箇室門跡の教育係だった僧侶がいたとの言い伝えもあるという。
桑谷住職は、「播磨と京の都を“学問”という糸で結ぶために往来し、学びの重要性を伝えていたのではないか」と推察している。
◆妙見山応聖寺(みょうけんざん・おうしょうじ)兵庫県神崎郡福崎町高岡にある天台宗の寺院。飛鳥時代の白雉年間、約1300年前に天竺の高僧・法道仙人によって開基されたと伝えられている。鎌倉時代、播磨国は有力御家人の梶原景時の所領を経て小山氏の領地となり、応聖寺は代々播磨国守護職の祈願所として発展。関西花の寺二十五霊場八番、播州薬師霊場第十三番札所。「名勝応聖寺庭園」は兵庫県指定文化財。
【応聖寺 公式HP】