また今年1月に発生した能登半島地震と阪神・淡路大震災を比較しながら、この30年で変わったことや、新型コロナウイルスへの対応など新たな課題についても話した。
三好さんは「30年経っても伝えるべきことはまだまだある。震災を知らない人が語り継いでいくことが大事。若者こそ震災を語るべき。震災の教訓を学ぶことも大事だけど、当時の話を聞くことも大事です。30年経って初めて話せるようになった人もいます。災害は繰り返す。備えにゴールはありません。神戸の未来は皆さんが考えてください」と締めくくった。
授業を終え、1年の石田瑠梨(るな)さんは、「震災の直後だけでなく、災害関連死など自分が思っている以上に命が奪われている。災害の怖さを経験していないが、改めて自身に対する備えをもっと持っておいた方がいいと思った」と話した。また、授業の中で紹介されたラジオ関西の音声について、浅野十偉(とい)さんは、「ニュースや新聞で見たり聞いたりするより、実際に被害に遭った人の声を聞いて、当日の様子がよりリアルに伝わってきた。助けられなかった息子さんの『親父、もう行ってくれ』という言葉はショックだった」と、声を絞りだした。