神戸の老舗文具会社 明石の情景を色で表現 源氏物語にちなんだ“ゆほびか”なブルー | ラジトピ ラジオ関西トピックス

神戸の老舗文具会社 明石の情景を色で表現 源氏物語にちなんだ“ゆほびか”なブルー

LINEで送る

この記事の写真を見る(4枚)

 苦戦したポイントについて、木ノ本さんは「色合いがとても複雑なインクなので、青から緑へのコントラストの見え方や、万年筆として使いやすい色なのかについて慎重に考えました」と振り返ります。カラーの最終決定には2年かかったとのこと。

『Kobe INK物語 特別色 【ゆほびか-YUHOBIKA BLUE-】』(画像提供:ナガサワ文具センター)

 11月1日=古典の日に発売された理由は、インクの名前に関係していました。“ゆほびか”とは、源氏物語の『若紫』に明石を表現する言葉として登場し、「ゆったりとして穏やかな様子」、「奥ゆかしくて上品な様子」という意味を表します。

「人情に厚く、素敵な街の雰囲気と、海のたゆたう様子がこの言葉にぴったりだなと思いました。それらの“ゆほびか”なる様を表現しているインクということで、古語にちなんだ日に販売開始することを決定しました」(木ノ本さん)

 同じ青でも、ちょっとしたことで彩度の変化を楽しむことができるこのインク。最後に、木ノ本さんは「“色”は本当に多彩で、人によって楽しみ方は様々です。『Kobe INK物語』が、手書きの楽しみの一つに取り入れていただければうれしいです」とコメントしました。

NAGASAWAPenStyle DENでの販売の様子(画像提供:ナガサワ文具センター)

『Kobe INK物語 特別色 【ゆほびか-YUHOBIKA BLUE-】』は、ナガサワ文具センターの三宮本店や隣接の「ナガサワ ペンスタイル デン」のほか、パピオス明石店、オンラインショップなどで販売中。価格は2750円(税込み)。地元・明石在住の絵本作家たなかしんさんが描いたパッケージイラストが目印となっています。(※在庫状況は、各店舗に要問い合わせ)

(取材・文=長塚花佳)

※ラジオ関西『Clip』水曜日 「トコトン兵庫」より
(2024年12月25日放送回)

LINEで送る

Clip (1) | ラジオ関西 | 2024/12/25/水 13:00-14:00

放送後1週間聴取可能、エリア内無料 radikoプレミアム会員はエリア外聴取可

関連記事