後ろにのりが付いていない切手なんて、完全にエラーやん。もしもこの切手がめちゃくちゃ値打ちがつくものだったら、シートごと購入すれば……!
そんな邪な気持ちが働いて、スタッフさんに「それちょっと待って! しまうの、ちょっと待って」とお願いし、しまうのを待ってもらいました。そしてすぐに、趣味の切手などを売買しているお店に電話して、聞いてみました。
事のなりゆきを説明すると、「確かに珍しい! そんなの聞いたことがないので、珍品かもしれません」と半分笑いつつ、詳しく話してくれました。
「うちの店に切手を買いに来るマニアさんは表面の印刷や色エラーとかには飛びつきますが、非常に珍しいケースとはいえ、裏面にのりが付いていないからって誰か欲しがります(笑)?」
さらに、「むしろ、一旦封筒なんかに貼ってから剥がして、のりを故意にとったりしたもんちゃうかと思われて逆に値打ちが下がるかもしれませんよ」とも教えてくれました。
この話を聞き、心の中にあった邪な気持ちが一挙に冷めてしもて、コンビニスタッフさんには「こんなこともあるねんなあ……。友だちは『間に合ってる』って言うてますわ」と断り、切手シートはしまってもらいました(笑)。
結果、珍品には違いないものの、なんのラッキーにもならないレアケースな出来事に今年も遭遇してしまいました。
※ラジオ関西『バズろぅ!』2024年12月28日放送回より
(『バズろぅ!』ラジオパーソライター・わきたかし)