神戸市で全国初の運用『帰宅困難者支援システム』 駅周辺の混乱防ぐ 1月22日には訓練の実施も | ラジトピ ラジオ関西トピックス

神戸市で全国初の運用『帰宅困難者支援システム』 駅周辺の混乱防ぐ 1月22日には訓練の実施も

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 1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災から、今年で30年。神戸市は、災害発生時、一時待機場所を案内するQRコードをデジタルサイネージや看板に提示する「帰宅困難者支援システム」を全国で初めて運用しています。

 同システムについて、神戸市危機管理室の係長・蔵元良平さんに聞きました。

 突然の災害発生時、神戸の中心部にある各線の三宮駅(JR三ノ宮駅、神戸市営地下鉄三宮駅および三宮・花時計前駅、阪急・阪神の神戸三宮駅、ポートライナー三宮駅)の周辺地域では、最大約20万人の帰宅困難者が発生することが想定されています。

 災害によって交通機関が一斉に運行できない状況となったとき、職員が手作業で帰宅困難者を振り分けるのには時間がかかるなどの課題がありました。そのため、2024年4月より、帰宅困難者を一時滞在施設へ案内するシステムの運用が開始しました。

 三宮駅周辺のデジタルサイネージや看板に表示されるQRコードをスマートフォンなどで読み取り、簡単な操作を行うことで、現在地周辺の一時滞在施設が案内されるシステムです。

 2025年1月現在、中央区文化センターなどの公共施設が11施設、ホテルオークラ神戸などの民間施設が15施設、あわせて26か所が一時滞在施設に登録されています。

 帰宅困難者は、以下の3つに区分されます。

1)徒歩帰宅が可能な人

2)徒歩帰宅ができない人のうち、就業者や学生など

3)徒歩帰宅ができない人のうち、観光や出張など遠方から来ている人

 そのほかにも、小さな子どもといる人や体の不自由な人、日本語がわからない人など、それぞれの状況を入力することで希望に沿った場所に誘導される仕組みとなっています。

 災害が起きた際、駅周辺の混乱は群衆なだれの発生や救助活動の妨げにつながる危険があります。そのため、速やかに一時避難場所で待機することが大切です。

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