【飛行機と天気の関係】元客室乗務員の気象予報士が解説! 揺れやすいのはどんな天気? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

【飛行機と天気の関係】元客室乗務員の気象予報士が解説! 揺れやすいのはどんな天気?

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【冬】

 まさに、いまの季節は揺れることが多いです。「ジェット気流」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「ジェット気流」とは、飛行機が巡航する高度に吹いている強い西風を指します。

 ジェット気流を三次元的にみると筒のような形状をしており、厚さ数キロメートル、幅数百キロメートルほどの強風帯になっています。この強風帯に入るときと出るときに、周囲の風の強さとの違いで揺れることが多いのです。特に冬場はジェット気流が強くなるため、周りの風との違いがさらに大きくなり、それに比例して飛行機の揺れも大きくなります。

(出典:気象庁ホームページ内東京航空地方気象台「羽田空港WEATHER TOPICS」)

 ここまで、飛行機の揺れについてお伝えしてきましたが、おすすめの座席や注意点についても解説しますね。

【揺れやすい日におすすめの座席】

 飛行機の重心は中央部に位置する主翼にあるため、主翼から離れた場所にある後方の座席は前方や中央に比べて揺れやすくなってしまいます。シーソーをイメージするとわかりやすいでしょう。シーソーは、左右が揺れているときも支点となっている中央部分は動かないですよね。このことから、揺れが苦手な方には、飛行機前方か翼に近い中央の座席をおすすめします。

【揺れが予想される日の注意点】

 まずは、シートベルトを腰の低い位置でしっかりと締めることが大切です。特に、子どもは体が小さくシートベルトが緩んでいることがよくあるため、親御さんが気にかけてあげてください。

 たとえ、穏やかに晴れた日でも突然揺れることがあるため注意が必要です。この場合の揺れは予想ができないので、座席では常にシートベルトを着用しておきましょう。私自身、飲み物のカートを引いてサービスをしているときに突然揺れ、足元が2〜3センチ宙に浮いて転倒しそうになったことがありました。コーヒーやスープなど、温かい飲み物を飲むときにも注意してくださいね。

 揺れがひどいときには、シートベルト着用サインが点灯したままになることもあるので、お手洗いは飛行機に乗る前に済ませておくと良いでしょう。もしも揺れで気分が悪くなったときは、遠慮なく客室乗務員に声をかけてくださいね。

文=辻村奈都子(気象予報士/南気象予報士事務所)

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