バレーボール・SVリーグ女子のヴィクトリーナ姫路は、16日に秋本美空(あきもと・みく)選手(18)、河俣心海(かわまた・ここみ)選手(18)、矢田和香(やだ・わか)選手(18)との契約を締結しました。特に話題となったのは、元日本女子代表の大友愛さんの愛娘で、年始の春高バレー(第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会)でノーシードながら共栄学園高校(東京)を19年ぶりの優勝に導いた次世代エース、秋本選手の加入です。
この話題について、元日本女子代表セッターの竹下佳江氏(現、ヴィクトリーナ姫路エグゼクティブアドバイザー)が、2012年ロンドン五輪で銅メダルを獲得した戦友であり、いまも親交のある大友さんとの秘話を明かしました。
「契約締結は、実は結構前に決まっていて、リリースが遅かったのかな……決まったタイミングで大友さんに話は聞いていました!」と、竹下氏。
「彼女は自分が通ってきた道だということもあり、この世界を分かりすぎているから助言はしていた様子でしたが、最後まで本人に決めさせていましたね」と、大友さんは秋本選手の思いを尊重していたようです。
「バレー界を見ていると、やっぱりご両親がバレーをしていて、この世界に入って来た子はいるもの。“二世”とけっこう言われるかとは思いますが、そういうことは関係なく、この契約締結は本人の実力が認められたうえでのものなので、頑張って欲しいです」と、竹下氏は新たにヴィクトリーナの背番号1を担うアタッカーにエール。
「この先が楽しみでしかない。身長185センチ、アウトサイドヒッターで何でもできる選手。スパイクの面で攻撃力もあり、レシーブもできて、この身長で柔軟にプレーできる選手はなかなか少ないと思う。そういった意味でも先が楽しみ」と、秋本選手を絶賛していました。
そのうえで、「秋本選手は、お母さんとポジションが違うというのもあるが、二世だからというところは、良い意味で気にしてなさそうだなと、試合を見ていて思いますね!」と、度胸のよさも称えつつ、「けがせずに、のびのびと大きく成長してほしい」と話していました。
ちなみに、『最強'06世代』が集ったといわれる今年の春高バレー。現地で解説を担当した竹下氏は、「この先、本当に伸びしろしかないんだなという選手たちがたくさんいて、見ていてもワクワクが止まらない、楽しい春高バレーでした!」と、ホープが結集した大会を総括。
その中で特に光った3選手が、このたびヴィクトリーナに加入。竹下氏は「180センチ超えの選手が3人も一気に来るのはすごいこと。もちろん、『'06世代』の子たちは他にもいろいろオファーはあったと思いますし、(3人が揃って加入というのは)なかなかないこと。パリ(五輪)のとき、180センチを超えている選手はそんないなかったですし……。3人とも、これからの育成もですが、どんなふうに活躍していくかとても楽しみです!」とコメント。未来のスター候補の台頭を願っていました。
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24日に行われた選手契約締結発表記者会見では、3選手がヴィクトリーナ入団を決めた理由などを回答しています。