節分には豆まきをしますが、まいたあとの掃除は大変やし、外にまいて1度地べたに落ちた豆は食べられへんし。家中にまいたり、外にもまいたりしなあかんから、豆もたくさん用意せんとあかんし……。
「大変やからもうやめたわ」という声もちらほら聞きますが、その一方で「季節ごとの習わしはちゃんとしておきたいしなあ……」なんて意見もあります。
そもそも、この鬼と豆にはどんな謂れがあるのでしょうか?
諸説ありますが、豆には精霊が宿っているため鬼が嫌うとされています。また、豆をまいたときには「パラパラパラ!」という弾いたような音が鳴ります。その大きな音が魔を祓うといわれているんです。中国で春節のときに爆竹を鳴らすのは、大きな音で魔を祓うためなんですって。
ですから、必ずしも豆をそこらじゅうにまき散らさなくてもいいんです。大事なのは、豆を使って大きな音を鳴らしながら「鬼は外〜福は内〜」と言うこと。
そこで、こんな方法はいかがでしょうか? 用意するのは、「フタが付いている缶」と「炒り豆」の2つです。
缶に食べる数だけ豆を入れ、フタをして振ってみてください。「パラパラパラ!」と、結構大きな音が鳴ります。
この豆入りの缶をフリフリしながら音を鳴らし、「鬼は外〜鬼は外〜」という言葉とともに家の奥から玄関へと向かって歩きます。そうして魔を祓い、玄関から邪鬼に出ていってもらいます。