今回は、ちりめんじゃこのなかに、ほかの魚などが入っている「ちりめんモンスター」についてのお話。この間、何気なく見てみたら、ちりめんじゃこのなかにタツノオトシゴが入っていたんです。

幼魚は成魚とはちょいと違う姿形をしていることが多いのに対し、タツノオトシゴはそのまんま。馬のような顔に龍のような体、しっぽも長くて何かに絡みつくかのように先が少しクルンとしているんです。
ちりめんじゃこですから、加工の過程でゆでたり干したりしたんでしょうけど、変わりなくそのまんまって感じの姿をしていました。
ちりめんじゃこと一緒にしょうゆをかけてご飯とともに食べようと思ったのですが、「そもそもタツノオトシゴって食べられるん?」「おいしいん?」という疑問が。なので、タツノオトシゴだけどけて、ちりめんじゃこのみでご飯をかっ込みました。
ごちそうさまをしたあと、知り合いの漁師に電話で聞いてみましたら、「タツノオトシゴ? ぜんぜん食べられるよ」との回答が返ってきました。

ですから、ごちそうさまをしましたが、タツノオトシゴだけで味わってみることにしました。そのお味は……。
「う〜む……。普通の魚やん……。魚の味やん……」
そうなんです。タツノオトシゴだけを口に入れたから、よくわかりました。普通の魚の味で、なんら特別な味はしません。タツノオトシゴだといわれなければわからないくらい、魚の味でした。強いていうなら、ちりめんじゃこよりも少しあっさりしてるかな、と感じましたね。
そのあと調べてみると、タツノオトシゴは、ヨウジウオ科タツノオトシゴ属に属するれっきとした魚の一種であることがわかりました。
見た目は魚っぽい感じやなかったので特殊な味がするかと思ったけど、ぜんぜん魚の味でした。食感も、「骨ばってかたいのでは?」と思ったけど、それほどでもなかったですね。







