「シナリオのない、一期一会の対話、分断の解決へ」大阪・関西万博 河瀬直美氏プロデュースパビリオン | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「シナリオのない、一期一会の対話、分断の解決へ」大阪・関西万博 河瀬直美氏プロデュースパビリオン

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「エントランス棟(ホワイエ)」「対話シアター棟」「森の集会所」「記憶の庭」で構成され、森の中にたたずむイメージを表現した。さらにシンボルツリーとして、推定樹齢100年のイチョウの木も移植された。

対話シアター棟・内観 (C)Kawase Naomi _ SUO, All Rights Reserved.
シンボルツリー・イチョウの木 京都・福知山で、もとは切られる運命にあった 会場・夢洲に運ぶのは一大プロジェクトだった

 パビリオンでは会期中の毎日、1時間1回の「対話=公演」を複数回開催。
 河瀬監督は、筋書きのない偶発的な対話を“なまもの”であり、まるで人生だ表現する。

対話シアター・イメージ

 テーマは戦争・紛争・国家・宗教などの「分断」を意識したもので、初めて出会う人どうしが、単にYES・NO、正義・悪などで二分化するものではなく、日本語のあいまいな表現の中に、相手をおもんばかる思いを生かす”一期一会の、シナリオのない対話”を目指す。

対話シアター・進捗のようす

 例えば、「きょう、人類最後の日ならば、あなたは誰と何を話しますか?」、「あなたは、きょう何色ですか?」などのテーマで184日間展開する。

 対話が終わると、河瀬監督ら世界中の気鋭な映画監督(ベルギー、イスラエル、ウクライナ、イラン、イギリス)が制作した、メッセージ性の強いエンディングムービーが流れる。
 

河瀬直美氏「さまざまな対話が、“神回(連載やドラマ番組などで、傑出した出来映えの回)”やん!という噂が広まり、『河瀬パビリオンでえらいことが起きてる、予約がとれない!』となることを目指したい」と抱負を語る〈2025年2月3日 大阪市内〉

 『Dialoge Theater一いのちのあかし一』 では、スクリーンに現れる対話者を募集、ワークショップを事前に実施している。

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