麩(ふ)といえば、地域によって使われ方や形もさまざまですが、多くの人が“古くから日本人に愛されている食べ物”というイメージを持っているのではないでしょうか。
そんな麩ですが、じつはいま、ある商品が注目を集めています。それが、常陸屋本舗から発売されている、猫の形をした麩「ニャンふル」です。同商品について、担当者に話を聞きました。
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――商品名の由来は?
【担当者】 弊社の既存商品に、色つきの焼麩の人気シリーズ「カラふル」があります。それらと同じメーカーの商品であるとわかりやすく表せること、また、猫型のかわいいお麸がたくさん入っていることが伝わるとして、ダジャレで選ばれました。工場長を筆頭に、開発室メンバーは楽しいダジャレ好きが多いんです(笑)。
――発売の経緯は?
【担当者】 商品開発会議において、焼麩の新商品について何か提案がないかと意見を求められた際、猫好きの女性担当者がかねてより作りたかった“猫型”麸を提案しました。
プレゼンの機会を得て、「他社にはない特徴の商品であり、自社既存品との差別化も図れる」「天然着色料を用いた、穏やかでやわらかな色合いが猫の毛色としていかせる」「猫の飼育頭数が犬を上回っている現状や、SNSでの“猫ネタ”のバズり状況を含めたさまざまな市場状況」などを説明し、無事プレゼンを通過しました。
社長や開発室メンバーの一部が犬派だったため、反対とまではいきませんが、かなりしっかりと企画を練ったうえで開発に着手しました(笑)。企画から実際の製造まで、構想2年以上をかけて準備した商品です。そうして、2024年9月1日に販売を開始しました。
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――話題になったきっかけは?
【担当者】 大手食品卸会社が主催する新商品のコンテストにおいて、“焼麸”という地味な商品でありながら初めてトレンド賞を受賞。その後、受賞商品を紹介するTikTokの投稿が23万回再生を超えるなど、SNSで話題になりました。
さらに、食品業界紙への掲載、TVでの紹介を経て、たくさんの方に知っていただけるようになりました。形状や模様のかわいさだけでなく、使い勝手のいい大きさ、パッと目を引くパッケージで印象に残る方が多いようです。
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