神戸市は2月17日、一般会計が1兆59億円となる2025年度予算案を発表した。2024年度と比べて11%増加し、20年ぶりに1兆円を超えた。
阪神・淡路大震災が起きた1995(平成7)年、2005年に次いで過去3番目の規模。特別会計、企業会計を加えた総額も20年ぶりに2兆円を超えた。
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震災の影響で、財政再建団体への転落が危惧されたこともあったが、久元喜造市長は、「行財政改革による、市の財政改善」の成果を強調した。
そして、神戸空港での国際チャーター便就航を目前に控え、「新たな国際都市・神戸をつくるための攻めの予算。経済を活性化させる」と述べた。
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■災害対応力
震災30年を迎え、その教訓を現実のものとすため、南海トラフ巨大地震をはじめとする様々な災害時を想定した避難所の住環境整備やトイレーカー導入、
防災⼠資格を取得する際の助成制度導⼊など、災害対応力の向上や消防力強化、地域防災の担い手支援などに184億2000万円を計上。
■玄関口・三宮再整備
神戸市では玄関口・三宮エリアやウォーターフロントの再整備事業を進めている。
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2021年には阪急電鉄・神戸三宮駅北側の「サンキタ通り」「サンキタ広場」をリニューアル。2025年4月には、ウォーターフロントで約1万人を収容する「ジーライオンアリーナ神戸」が開業する。
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2025年度は新たに、三宮交差点を中心に、神戸の玄関口にふさわしい空間を創出する「三宮クロススクエア」構想の第一段階として、センター街東口、神戸阪急周辺のフラワーロード沿道に緑を増やしてベンチを設けるなど、歩道のリニューアルを進める。