ゲームセンターにあるアーケードゲームの定番といえば「UFOキャッチャー」。なんと、今年で誕生から40周年を迎えることを知っていますか?
多くの人に親しまれてきたゲーム機ではあるものの、その名前の由来や誕生のきっかけなどについて知らない人も多いのでは。「株式会社セガ フェイブ」の担当者に詳しく取材しました。

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1980年代、“不良のたまり場”などと言われ、ネガティブな印象を持たれることが多かったゲームセンター。ダークなイメージを払拭するため、「女性や子どもといったライトユーザーでも気軽に遊べる機械を作ろう」という考えからUFOキャッチャーの開発が始まりました。
ちなみに、開発段階では“イーグルキャッチャー”と呼ばれていたそうです。この理由について担当者によると、「鷲が獲物を狙うようにメカを操作し、商品を獲得する……というコンセプトで開発を進めていました。そこから、“わしづかみ”という意味を込めて名付けられました」とのこと。
しかし、開発の過程で問題が発生します。製品特徴の要(かなめ)となる鷲のデザインが思うようにいかず、デザイナーが苦戦していたのです。そんな中、テレビやメディアでブームになっていた“UFO”が地上の物体を持ち上げる描写が、マシンで商品をつかみ上げていくさまに似ていることを発見。『これは、鷲じゃなくてUFOだろう』という結論に至り、その後開発は順調に進んでいったといいます。
こうした背景により「UFOキャッチャー」と名を改めたマシンは、1985年にリリースされました。
当時の筐体はピンク色で、プライズ(景品)が見えるように正面から見えるようにデザインされました。これには「ウィンドウショッピングのような感覚」を想起させる狙いがあったとのこと。このような工夫の数々はすべて“ライトユーザー獲得”という目的のもと施されていました。
